めまいはくも膜下出血の後遺症でも起きる?

日本人の三大成人病にも含まれる脳卒中。その脳卒中の一種であるくも膜下出血について今回も記事を書いていきたいと思います!

今回のテーマは

「めまいはくも膜下出血の後遺症でも起きる?」

です。

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めまいにも様々な原因がありますが、仕組みや症状の現れ方が分かれば、冷静に対処できるというものです。

この記事があなたの役に立てれば幸いです。

くも膜下出血とは

ではまず、くも膜下出血を発症すると脳の中で何が起きてるのかを解説します。

私達の行動をコントロールする大脳は、外から硬膜・くも膜・軟膜の3つの膜で包まれています。

そして、くも膜と軟膜の間には、くも膜下腔という空洞があって、そこは脳脊髄液という液体で満たされています。

これが、脳を衝撃から守るクッションになっているんです。

で、くも膜下腔には脳に栄養を送るための血管が通っているんですが、この血管に瘤が出来てそれが破れて脳脊髄液の中に血液が漏れ出した状態が、くも膜下出血です。

この漏れ出した血液が原因で様々な症状や後遺症を引き起こすのですが、くも膜下出血による身体への影響は以下の通りです。

髄膜を刺激

くも膜下出血により血液が混ざった髄液が先述した3つの膜を刺激する事で様々な症状を引き起こします。

出血が少量の場合は

  • 一過性の頭痛
  • めまい
  • 悪心、吐き気

などの症状が主で現れ、意識の消失が起こる事はありません。

しかし、出血が多量の場合は

  • 激しい頭痛
  • 悪心、嘔吐
  • 項部硬直(首の後ろが硬くなり、曲がりにくくなる事)

などの症状が認められます。

脳の中の圧力が高くなる(頭蓋内圧亢進)

くも膜下出血によって動脈瘤が破裂すると、出血した血液によって脳の中の圧が高くなります。

そして、高い圧によって押し出された脳の一部が周囲の組織を圧迫し、様々な症状を引き起こします。

  • 意識障害
  • 出血が起きた側の片麻痺
  • 瞳孔散大
  • 呼吸停止

脳以外への影響

くも膜下出血発症後は、脳の中だけでなく、心臓や肺にも影響を及ぼし、不整脈や肺水腫などを引き起こす事もあります。

くも膜下出血の後遺症

そしてくも膜下出血の後遺症は、出血を起こした場所や程度によっても様々で、多数現れる事もあれば、目だけに後遺症が残る場合もあります。

主な後遺症は以下の通りです。

  • 片麻痺
  • 失語
  • 感覚障害
  • 意識障害
  • 物が二重に見える複視
  • 瞼が下がる眼瞼下垂
  • 記憶障害

くも膜下出血とめまいの関係性

では、くも膜下出血とめまいの関係性について触れていきたいと思います。

くも膜下出血に限らず、病気が元で起きるめまいは、のどちらで起きるのかによって2つの特徴に分けられます。

回転性のめまいとくも膜下出血

耳が原因で起きるめまいは、平衡感覚を検知する前庭(耳の奥)に異常が生じる事で現れる回転性のめまいです。

自分や周囲にあるものがグルグル回っているように感じます。

また、回転性のめまいは急激な脳の異常によっても現れる事があります。

私達がめまいを起こさずにバランスを取る事ができるのは、身体の傾きの情報を誤差なく大脳で処理しているからなんですね。

前庭覚から得た体の傾きの情報は、脳幹に入力された後、大脳の中の視床を通過して大脳皮質(脳の表面)に伝達されます。

また、大脳皮質には目や筋肉からの傾きの情報も伝達され、これらの情報をまとめる事で、体の傾きを認識できるんです!

回転性のめまいは、耳だけでなく、大脳皮質に至る経路のどこかに異常が生じると発生します。

くも膜下出血の場合、突然脳の表面で出血が起きて大脳皮質に損傷を与えます。

つまり、目や前庭など末端からの情報を中枢である大脳が処理できないために、身体の状態が突然分からなくなり、めまいが現れる可能性があるんです!

浮動性めまいとくも膜下出血

もう一つ、脳が原因で起きるめまいは浮動性めまいです。

浮動性のめまいとは、身体がふわふわと浮いたような感覚になり、姿勢を保ったり歩く事が難しくなるめまいです。

主に平衡感覚を司る小脳脳幹に出血や梗塞が生じる事で現れます。

また、くも膜下出血によって頭蓋内圧が亢進する事で間接的に脳幹や小脳を刺激する事でもめまいを生じる可能性があります。

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くも膜下出血の後遺症でめまいって起きる?

くも膜下出血の発症時にめまいが現れる事があるとここまで解説してきましたが、それは出血による一時的な症状であって、後遺症ではありません。

では、片麻痺や目の障害のように、後遺症としてめまいが現れる事はあるのでしょうか?

今回のテーマは、そこが重要なポイントですね。

くも膜下出血の後遺症でめまいが起きる原因【その1】再出血

くも膜下出血の後遺症でめまいが現れたら、再出血を起こしている可能性があります。

くも膜下出血の再発の確率は

10年以内に約60〜80%

と言われているなど、非常に再出血のリスクのある病気なんです。

ですから、「くも膜下出血の後遺症でめまいが起きた」と思ったら、それは再出血している可能性がある為、注意が必要です!

後遺症でめまいが起きる原因【その2】薬の影響

くも膜下出血の再発を防ぐためには、最大リスクとなる高血圧の予防が重要になります!

従って、降圧剤の服用は欠かせません。

しかし、降圧剤が効きすぎると、血圧が下がりすぎてめまいを伴う事があります。

また、降圧剤を飲み始めてからすぐは、降圧効果に身体が慣れていない為、後遺症としてめまいが現れることもあります。

以上の2つをみると、これらは後遺症というより、新たな問題によって引き起こされる症状と言えますね。

めまいがくも膜下出血の後遺症を左右する!?

結論から言うと、くも膜下出血を発症した際に、頭痛や意識障害とともにめまいを伴う事はありますが、後遺症でめまいが起きる事はほとんどありません!

それは、先述したように出血した直後の影響による髄膜刺激や頭蓋内圧亢進が一時的にめまいを引き起こしているからに過ぎないからです。

ですが

めまいはくも膜下出血の後遺症の重症度を左右する重要なサイン

である場合があります!

それは、くも膜下出血の発症数日~数週間前の前兆症状にめまいが起きる可能性があるからです!

くも膜下出血の前兆には

  • めまい
  • 軽度の頭痛
  • 意識消失発作
  • 悪心、嘔吐

などが一過性にみられる場合があります!

これらの症状が現れた時には、少量の出血が起きている可能性があり、その後に重篤な出血に発展する恐れがあるんです!

つまり、めまいや軽度の頭痛などの症状が一過性に現れた際、軽視して放置すると、その後に重度の後遺症に繋がる恐れがあるということです!

くも膜下出血の死亡率は約10~67%、仮に生存したとしても約30%の人には昏睡状態など重度の後遺症が残ります。

軽い頭痛やめまいでも軽視できませんよね?

まとめ

くも膜下出血を発症すると、脳を包む髄膜を刺激したり、脳の中の圧力が高まって、めまいを始めとした様々な症状を引き起こします。

くも膜下出血に伴うめまいは、出血による一時的な症状である為、後遺症として再び現れる事はありません。

仮に発症後にめまいが生じた場合、それは

  • 再出血の可能性
  • 降圧剤の影響

が関係しているかもしれませんので、そのままにせず一度医師に相談したほうが良いです。

そして、くも膜下出血とめまいの関係性で重要な事は、めまいが重篤なくも膜下出血の前兆である場合があることです!

くも膜下出血は、前兆なく突然発症することが多い為、めまいを始め軽度の頭痛や嘔吐、意識消失などの症状は、重篤な後遺症を防ぐサインである場合もあります!

それらの症状が現れたら、要注意です。

こちらの記事もご覧ください。

頭痛に要注意のくも膜下出血。目に後遺症が残る事も!?

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