二次性高血圧の仕組み【アドレナリン編】

二次性高血圧は、腎臓や副腎など血圧に関連する機能やホルモンの働きを阻害する事で発症するケースの多い高血圧です。

そのホルモンの中の一つに、アドレナリンがあります。

スポンサーリンク

なんとなく活発なイメージのあるアドレナリンですが、今回は血圧に関連するホルモンのうち、アドレナリンに焦点を当てて、二次性高血圧との関連性について解説していきたいと思います!

アドレナリンとは

アドレナリンは、副腎髄質から分泌されるホルモンであるカテコールアミンの中の一つです。

カテコールアミンは、これから解説するアドレナリンの他、ノルアドレナリンとドーパミンを総称したホルモンのことで、神経伝達物質の一つになります。

神経伝達物質はこの他にも数種類存在し、細胞から細胞に興奮や抑制などの情報を伝達する橋渡し的な役割を果たします。

何故橋渡しかというと、細胞と細胞の間には、シナプスと呼ばれる隙間があり、アドレナリンを始め神経伝達物質だけがこの隙間を渡る事ができる為です!

つまり、様々な神経から送られてきた情報を伝達する宅配便のような働きがあります!

例えば、私達が体を動かす時もアセチルコリンという神経伝達物質が情報を細胞から細胞に送る事で、筋肉を働かせる事ができます。

アドレナリンはどんな時に分泌されるのか?

筋肉を動かす時に専用の神経伝達物質が働くように、アドレナリンが分泌される際も特定の条件があります!

それは、活動時や緊張時、ストレスを感じている時など、いわゆる交感神経が優位になっている時です。

交感神経とは自律神経の事で、もう一つに副交感神経があります。

副交感神経は、安静時や就寝時、リラックスをしている時に優位になります。

この二つの働きは相反していて、交感神経が優位になると副交感神経は休み、副交感神経が優位になると交感神経は休むようになっています。

アドレナリンは、体が興奮状態(身体的にも精神的にも)にある時に分泌されやすくなります!

アドレナリンの働きは!?

アドレナリンは、「闘争か逃走」のホルモンとも呼ばれ、先述したように体が緊張状態にあり、交感神経が優位になった時に分泌されます。

それは、様々な闘いの場や外敵から身を守る為に体や心を興奮状態にする為に必要になります。

アスリートが試合前に精神統一をするのも、交感神経を働かせてパフォーマンスを上げる為に必要な時間なんです!

具体的な作用としては

  • 心臓の収縮力が上がる事で、全身の血流促進に耐えられるようにする。結果、血圧上昇。
  • 心臓、肝臓、筋肉の血管が拡がり、血流が速くなる事で、必要なエネルギーの運搬も速くなり、働きの質が上がる
  • 呼吸器官の血管拡張により、酸素の量が増えて持久力や集中力が上がる
  • 止血効果
  • 痛覚の麻痺
  • 末梢血管の抵抗性が上がり、血圧上昇
  • 肝臓に蓄えてあるグリコーゲンをブドウ糖に変えて血糖値を上昇。筋肉が働く為のエネルギー作成の促進。

以上が交感神経が優位になる緊張状態となります。

アドレナリンが分泌される事で、臨戦体制になる為の機構が働くのです!

まさに、ルフィのギア2ですね!

スポンサーリンク

アドレナリンと二次性高血圧

二次性高血圧は、原因疾患が元で二次性に高血圧状態となる病気のことです。

この二次性高血圧の原因疾患には、アドレナリンのように血圧に関連するホルモンを分泌する副腎に機能障害を及ぼす疾患があります。

副腎は、表面にある副腎皮質と深部にある副腎髄質に分けられます。

アドレナリンは、副腎髄質から分泌されます。

この副腎髄質に機能障害を及ぼし、二次性高血圧を誘発する疾患に、「褐色細胞種」という疾患があります。

褐色細胞腫とは、副腎あるいは脊髄に沿った交感神経に腫瘍ができることでカテコールアミンが過剰に分泌される疾患です。

アドレナリンとノルアドレナリンは、ともに血圧を上げる作用がある為、褐色細胞腫により分泌が過剰になると、二次性高血圧を発症します。

その他、頭痛や発汗過多、血糖上昇、動悸などの症状が現れることもあります。

また、副腎髄質から分泌されるホルモンの約80%がアドレナリンです!

アドレナリンとノルアドレナリン

カテコールアミンの一つであるアドレナリンとノルアドレナリンは、どちらも交感神経を興奮させるホルモンです。

両者は、名前が似ている事もあり、血圧や心拍数の上昇、筋力増強など作用も共通している部分が多いですが、その大きな違いは、作用する場所です!

ノルアドレナリンは、中枢部である脳(脳幹)の青斑核と呼ばれる場所で主に分泌されます。

イライラや不安などの情動や感情など精神面に影響を及ぼし、主に脳の中枢部に対して働きます。

これに対しアドレナリンは、副腎髄質で主に分泌され、血管や筋肉など身体面への作用が強いホルモンです。

つまり、アドレナリンは身体ノルアドレナリンは精神に作用します!従って、アドレナリンが二次性高血圧を引き起こす主たる原因となります。

まとめ

アドレナリンは、副腎から分泌される血圧を上昇させる作用のあるホルモンです。

アドレナリンは、交感神経が優位になる運動時や緊張状態にある時に主に分泌されます。

二次性高血圧の原因疾患である褐色細胞腫は、副腎にできた腫瘍により、アドレナリンを含むカテコールアミンが過剰に分泌される事で、高血圧の症状を伴います。

副腎から分泌されるホルモンには、アドレナリンの他にも二次性高血圧に関連するものがあります。他の記事で紹介していますので、

こちらの記事もご覧ください。

二次性高血圧になる仕組み【レニン-アルドステロン系って?】

スポンサーリンク