脳疾患の嘔吐。その後の対応が命に関わる!?

脳卒中や脳腫瘍などの脳疾患の前兆や初期症状として、吐き気や嘔吐を伴う事があります。本来、嘔吐は身体を守る為の防御反応であり、悪い症状ではありません。

しかし、脳疾患の嘔吐は、ある状況に陥ると命の危険にもなる怖い症状なのです。

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そこで今回は、脳疾患の嘔吐の見分け方と対処法について解説していきます!

嘔吐のメカニズム

嘔吐とは、胃や腸などの消化器系に入ってきた異物・有害物を胃ね強力な力で逆流させて口から吐き出す事を言います。

これは、身体を守る為の防御反応とも言えますね。

嘔吐の中枢は、脳幹の延髄(大脳の下にある幹に当たる部分。脳幹は更に、上から中脳・橋・延髄に分かれている)という場所にあります。

嘔吐のメカニズムとしては

  1. 何かしらの原因により嘔吐中枢を刺激
  2. 胃の出口が閉じて入り口の筋肉が緩んで開く(本来の働きとは逆の運動が起こる)。
  3. 横隔膜や腹筋などの筋肉が働いて胃を圧迫
  4. 胃の内容物が排出

という流れで起こります。

これらの現象は、ウィダーインゼリーなどのゼリー飲料の容器を握って内容物を押し出す様子に似ています。強く握れば、それだけ勢いよく中身が出てきますよね?

もちろん嘔吐は、これよりもずっと強力な力で排出されますが、原理は似ています。

嘔吐中枢を刺激する要因には大きく2つあります。

1つ目は、末梢性嘔吐です。これは、食当たりや飲みすぎなどが原因で、胃や腸などの消化器系が異常を起こし、嘔吐中枢を刺激する事で、嘔吐します。

2つ目は、中枢性嘔吐です。これは、脳疾患が影響して嘔吐中枢そのものを直接刺激し、嘔吐に至ります。

これらの仕組みをみていきましょう!

脳疾患と嘔吐

まずは中枢性嘔吐の原因となる脳疾患です。

脳疾患に伴う嘔吐は、延髄にある嘔吐中枢を直接刺激する事で起こります。

例えば、脳出血は脳にある血管が破れてしまう事で周囲の組織を壊してしまう脳疾患ですが、頭蓋骨の中にある脳で出血が起こる事で、頭蓋骨内の圧力が高まります。

この出血の規模が大きいほど、脳を広範囲に圧迫します。

つまり、大脳から離れている嘔吐中枢(脳幹)が刺激されるという事は、それだけ脳出血が脳を広範囲に侵してしまっている(重篤)という事です。

他の脳疾患では、脳腫瘍や脳梗塞でも嘔吐を伴います。これらは、脳幹周囲に梗塞や腫瘍が発生する事で、嘔吐中枢を刺激し、嘔吐を起こします。

では、末梢性の嘔吐はどの様な事が原因で嘔吐は起こるのでしょうか?

一般的な嘔吐

食べ過ぎ

私達が食事をした後の内容物は、胃で消化した後、小腸で吸収されて様々なエネルギーとなります。

しかし、この胃での消化活動には限界がある為、許容範囲を超えてしまうと、消化が追いつかずに嘔吐してしまいます。

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飲み過ぎ

アルコールが身体の中に入ると、分解される過程でアセトアルデヒドという物質になります。

これは有害物質であり、吐き気や悪酔い、二日酔いの元になります。

通常はすぐに分解されるのですが、飲み過ぎると分解が追いつかなくなり、結果嘔吐してしまいます。

これらに共通している事は、過量摂取により消化・分解の許容範囲を超える事で嘔吐を伴います。

また、腐敗した物や毒物などの異物が体内に入ってきた時は、異物とみなされて

飲み過ぎによる嘔吐の苦い経験のある方は多いのではないでしょうか?こういった理由からも短時間での過量摂取は、身体への負担がかかり過ぎてしまう事が分かりますね。

ストレス

ストレスの多い現代社会。ストレスが原因でお腹を壊したり、嘔吐を起こした事のある人もいるのではないでしょうか。

イライラや不安、緊張などの状態が続くと自律神経が乱れ、胃の粘膜を刺激して吐き気や嘔吐を伴います。

乗り物酔い

乗り物酔いは、乗り物の揺れにより、内耳にある三半規管や前庭など平衡感覚を司る器官を刺激する事によって起こります。

特に不規則な加速や減速の繰り返しが内耳への刺激を強め、より強く乗り物酔いを生じさせます。

乗り物酔いが特に生じやすいのは、平衡機能が発達し始める小学生~中学生の時期です。

視覚や嗅覚が原因で起こる嘔吐

映画や漫画の世界のキャラクターが、気持ち悪い物や不快な臭いを嗅いだ時に嘔吐を起こすシーンを見たことはありませんか?

映像(視る)情報や臭いの情報は、記憶に残りやすい為、それだけ視覚や嗅覚は脳への影響も強くなっています。

そして、これら不快な情報が脳に伝わると、体内に異物が入ってきたと誤認して嘔吐中枢を刺激します。それによって嘔吐が起こります。

脳疾患の嘔吐が危険な理由

ここまで、脳疾患やそれ以外の嘔吐のメカニズムについて解説してきましたが、危険な嘔吐とはどのような物なのでしょうか?

それは、嘔吐+意識障害です。

脳梗塞や脳出血の発症直後は、意識障害や麻痺により力が入りにくい為、嘔吐物が気道を塞いでしまい、窒息の恐れがあります。

これに加え、麻痺で脱力した舌も気道を塞いでしまい、最悪の場合は死に至る事もあります。

更に、嘔吐物が気管へ入り込んでしまうと誤嚥性肺炎を起こす事もあります。これにより寝たきり状態が続くと、より身体状態は不安定となります。

この時、窒息を防ぐ為にする事は、横向きに姿勢を変えることです!仰向けでいた場合、口から出た嘔吐物が再び気道に戻っていき、空気の通り道を塞いで窒息の危険があるからです!

とにもかくにも、嘔吐と意識障害を起こした場合は、気道の確保を行うのが何よりも先決です!

それから、口の中の嘔吐物を取り除くことや腹部や頸部を締め付けている物(ベルトやネクタイ)を外すなどの対応を行います。

まとめ

今回は、脳疾患の嘔吐の危険性について解説していきました。

本来嘔吐とは、食べ過ぎや飲みすぎ、異物の混入など消化器系に起きた様々なアクシデントから身体を守るための防御反応です。

しかし、脳疾患による嘔吐は脳の中の異常により起こり、かつ意識障害を併発していた場合、窒息を起こす危険性がある為、注意が必要です!

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