脳疾患を発症した時に必要な応急処置とは!?

脳は運動や思考、意識など私達の身体の様々な機能を調整しています。その為、脳疾患を発症すると多種多様な症状や後遺症を伴います。

中でも発症と同時に意識障害を伴う場合、自身での応急処置は困難であり、また周囲の人も急な事態に混乱してしまい応急処置が遅れてしまうかもしれません。

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そこで今回は、脳疾患の応急処置でやるべき事について解説していきます!

脳疾患の症状

脳疾患を発症すると、様々な症状を伴います。中でも脳卒中や脳腫瘍は意識障害を起こす事があります。

もちろん急に意識がなくなって倒れれば、誰でも救急車を呼ぶ事を第一に考えると思いますが、この時に応急処置をするかどうかで、予後が大きく左右されます!

また、意識がある場合においても応急処置はとても重要な要素を含んでいます。

まずは、応急処置を行う前に、脳疾患の症状にどんなものがあるのか把握しましょう!

麻痺

麻痺は、脳疾患の中でも代表的な症状ではないでしょうか。多くは半身の顔・腕・足の麻痺を伴い、脱力したように力が抜けてしまいます

顔の麻痺では、呂律が回らない、涎が垂れてしまうなどの症状があります。腕や足では、力が入りにくくなり、歩行時にはつまずきが多くなったり、物をうまく握れないなどの症状が表れます。

感覚障害

感覚障害も麻痺と同様、半身に起きることが多いです。症状としては、接触、温度などの感覚が分かりにくくなったり、異常感覚として痺れが表れます。

意識障害

意識がもうろうとし、反応が鈍くなったり、自分の名前や今いる場所が言えなくなる事もあります。また、重度の時は、突然の激しい頭痛(くも膜下出血)やめまい、嘔吐を伴って意識を失うこともあります。

失語

麻痺に伴う呂律が回らない症状とは別に、目立った麻痺がないにも関わらず、言葉が出てこない、他者の言葉の理解ができないなどの症状を伴います。

これらの他にも視野の半分が見えなくなる、ものが二重に見えるなどの目の異常や突発的に勢いよく鼻血が出るなどの症状があります。

また、一過性脳虚血発作と言って、先述した脳疾患の症状が数分~24時間の間だけ出現するというものもあります。

脳疾患の応急処置は時間との勝負

脳疾患の中でも脳卒中は、発症してから3~6時間以内に初期の治療を受けられれば、回復の質が高くなることが分かっています。

一過性脳虚血性発作においては、発症してから3か月以内に脳梗塞になる可能性があり、特に48時間以内はこの確率が最も高くなると言われています。

これらをみても、脳疾患を発症した後にどれだけ早く医療機関に受診して治療を開始できるかが重要になるか分かりますね。

何の病気でも早めの治療が大切なのは言うまでもありませんが、脳疾患の障害の元である脳細胞は、一度損傷を受けると元には戻らないと言われています。

ですから、そうなる前の予防が重要であり、故に時間との勝負になると言っても過言ではありません!

脳疾患の応急処置

では、脳疾患を発症し、先述したような症状(異変)がみられた場合、どのような応急処置が必要なのでしょうか?

意識がある場合と意識がない場合でみていきましょう!

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意識がある場合

意識がある場合は、可能であれば自身で救急車を要請したり医療機関に受診をする事になりますが、この時自身で行える応急処置の方法があります。

まずは、周囲の人に助けを求めましょう。意識がある場合でも冷静な対応や判断ができるとは限りません。ですから、異変を感じたらSOSのサインを示すのも身を守るのに必要です。

そして、むやみに動かずに横になって安静にする事が大切です。

というのも脳の血管が詰まったり破れている可能性がある状態で、血圧が変動するような事を行ってしまうと脳疾患が悪化する恐れがある為です。

また、周りにいる人は、マットや布団などを用いて患者さんを広く、安全で落ち着いた場所に移動します。

これは、極力脳への刺激量を減らして血圧の変動を防ぎ、再出血の予防を図る為です。

また、救急車を要請した場合、より迅速に患者さんを搬送できるよう救急隊の方の動線を確保する意味合いもあります。

意識がない場合

意識がない場合は、自身での応急処置は不可能である為、周りにいる人の応急処置が重要になります。

この時、最も優先しなければいけないのが「気道の確保と誤飲の防止」です。

気道の確保は、空気の通り道を作り、窒息させない為に重要です。

気道確保に必要な応急処置としては、仰向けの状態で顎を上に挙げて首を少し反らせることです。この時、首が曲がるような態勢を避ける為、枕などの使用は控えて下さい。

この理由としては、意識障害を併発すると、舌の筋肉が弛緩してしまい仰向けになった際に気道を塞いでしまうからです。

ですが、上記の方法のように首を反らせて顎を挙げる事で、顎と一緒に舌が持ち上がり、気道を確保する事ができます。

ただ、意識障害とともに嘔吐を起こした場合の応急処置の方法は別に考えなければいけません。

なぜなら、仰向けでは嘔吐物が気管に入り誤嚥を起こしたり、嘔吐物で気道を塞いで窒息のリスクがある為です。

それらを防ぐ為の応急処置としては、横向きの態勢にする事と嘔吐物を口の中から取り除く事です。

また、半身麻痺が併発している場合は、麻痺側を上にした横向を取らせます。

そして、仰向けと横向き共通でベルトやネクタイ、時計などの身体を締め付けるような物を外し、血管や胃の圧迫を防ぐ事も状態悪化を防ぐ為に必要な応急処置になります。

また、意識がある時の応急処置と同様の方法で、場所を移動する事も必要になります。

まとめ

いかがでしたか?

脳疾患の中でも前兆症状を伴う脳卒中は、応急処置の有無が予後を大きく左右し、発症してから3~6時間以内に初期治療を受ける事ができれば、回復の程度が良くなると言われています。

脳疾患の応急処置で特に大切な事は3つあります。

一つ目は、静かな場所への移動と頭をできるだけ動かさずに安静にするなど、血圧が変動するような事を避けること。

二つ目は、仰向けで首を反らせて気道を確保すること(意識障害がある場合)。

三つ目は、嘔吐物がある場合、横向きにして窒息を防ぐとともに嘔吐物を取り除くこと(意識障害がある場合)。

また、身体を締め付けるような物を取り外すことも重要になります。

いざという時に迅速かつ冷静に応急処置ができるには、やはり知識を蓄えておく事が必要になります!この記事が、その一助となれれば幸いです。

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