脳疾患で車の運転免許を取得するのに必要な事とは!?

脳疾患は、脳卒中を始め脳腫瘍やアルツハイマー型認知症など、脳に起こる病気の総称です。

特に脳卒中は後遺症が残る事が多い為、運転を断念して運転免許の返納を考える方も多いのでは?

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しかし、脳疾患で後遺症が残ったとしても、ちゃんとした手続きを行えば運転免許の取得も可能です!今回は、脳疾患発症後、運転免許取得に必要な事についてまとめました!

脳疾患と運転免許【その1】適性検査

脳は、運動や感覚だけでなく、記憶や判断、注意、認知機能など高次な機能も司る行動の司令塔です。それだけに、脳卒中や認知症などの脳疾患によって様々な後遺症が出現します。

脳疾患に限らず、障害を負った際に運転免許を取得する資格があるかを判断するのが適性検査です。

この適性検査を受ける対象となるのが、「一定の病気など」という項目に当てはまる場合です。

「一定の病気など」とは、以下の疾患です。

  • てんかん
  • 統合失調症
  • 再発性の失神
  • 無自覚の低血糖
  • 躁うつ病
  • 重度の睡眠障害
  • 認知症
  • アルコール、麻薬中毒者
  • その他運転に支障を及ぼす恐れのある症状

この中には、近年対人事故の原因となっているてんかんや認知症(高齢者)があります。

これら「一定の病気など」の項目に挙がっている疾患の特徴としては、どれも意識障害判断力の低下(精神的な疾患)を伴い、事故に繋がる恐れのあるリスクの高い疾患という共通点があります。

それだけに、疾患名を明記して精密な検査を行う必要があるという事ですね。

ただ、脳疾患の中でも発病率の高い脳卒中の明記はありません。しかし、後遺症である片麻痺や記憶や判断、注意、認知機能を鈍らせる高次脳機能障害は、その他運転に支障を及ぼす恐れのある症状に該当します。

こうなると、大体の障害は該当する事になりそうですね。

言ってしまえば、「病気やケガで障害を負った場合は、適性検査の対象になる」と思っていたほうが良いかもしれません。

また、勘違いしてはいけないのは、過去に脳疾患を患ったが、現在はほぼ症状が回復しているレベルであったとしても過去5年以内まで遡っての状態になります。

ですので、運転免許センターで適性検査を受ける必要があります。

この 回答は、運転免許の取得・更新時に、「一定の病気など」に関する質問票への記載を車を運転する全ての人に義務化されていますので、偽りなく記載しましょう。

技能試験においては、脳疾患を例にすると、適性検査で麻痺や感覚障害などがある状態での運転スキルのチェックを行います。

また、状況の判断・予測、注意力、判断力、認知機能などの高次脳機能のチェックも行い、公道での運転に支障がないかの判断を下します。

結果には、適格と不適格以外に「条件付き適格」という項目があります。

これは、「身体機能に合わせて車種や車の構造を選定し、適格とみなす」ということです。

例えば、足を高く上げる事が難しければ、車高の低いタイプになりますし、座っている姿勢が猫背のようになって座高が低くなる場合、フロントガラスが大きく、シートが高いタイプの車に限定されるなど、あくまでも安全第一の為に車種を限定するという事です。

また、

  • 麻痺が重度で片腕しか使えなくてもハンドルにノブを取り付けて片手運転仕様にする
  • 右片麻痺でアクセルとブレーキを踏む事ができなくてもアクセル・ブレーキの位置を左に変える

など、それぞれの症状や状態に合わせて車を改造する事で、安全な運転が可能と判断されれば、条件付き適格になります。

これら環境面を整えることも含めての適性検査になります。

この適性検査は、各都道府県の運転免許センターで受ける事ができます。

また、適性検査の内容に関しては、アクセル・ブレーキなどの操作確認、ドライブシュミレーターを用いた模擬運転や面談、疾患や状態について質問票への記入などがあります。

ただ、具体的な適性検査の項目や内容は、各運転免許センターによって異なるので、詳しい事は問い合わせて聞くのが良いと思います。

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脳疾患と運転免許【その2】医師の診断書

脳疾患に限らず、障害を負った場合に運転免許を取得するには、適正検査だけではなく、医師の診断書も必要になります。

何故なら、適性検査だけでは医学的な観点での評価は難しいからです。

例えば、重大な症状の事を隠していた場合、適性検査に問題がなければ見逃してしまう可能性があるからです。

つまり、病状など運転のベースになる部分は医師の判断、実用的な技能や能力は適性検査で判断し、双方の結果が問題なければ、晴れて運転免許の取得ができるという事になります。

脳疾患の運転免許の取得には、適性検査+医師の診断書が必要です。

脳疾患と運転免許【番外編】車の環境整備

適性検査と医師の診断がクリアできて、運転免許を取得できたとしても操作可能な車がないと意味がないですよね?

ここでは、番外編として運転補助装置を取り付けた車の購入や既に所有している車に運転補助装置を取り付ける方法について解説します。

新規購入で運転補助装置を取り付ける場合は、自動車メーカーや専業メーカーにて運転補助装置が付いた車を購入する必要があります。

既に所有している車に運転補助装置を取り付ける場合は、運転補助装置のメーカーを選び自動車販売店で注文と取り付けを行うか、メーカーに直接依頼するかのどちらかです。

片麻痺を想定した場合の運転補助装置としては

アクセル・ブレーキの配置の変換や片手操作を可能にするハンドルノブ、足で踏むウインカーなど困る事がないんじゃないかというくらい多種多様にあります。

自分の身体に合わせたオーダーメイドの車になりますので、詳しい事は自動車販売店や運転補助メーカーに問い合わせてみてください!

近年、高齢ドライバーや持病(てんかんなどの意識障害)のあるドライバーの事故が後を絶ちません。

車は、安全運転ができればとても便利な乗り物ですが、反面使い方を誤ると誰が使用しても誰に対しても凶器となります。

ですから、障害を負ったり、加齢で身体感覚や判断力などが鈍り、少しでも運転に不安を感じるようでしたら、運転免許を返納する事をお勧めします。

車を運転しなくても公共交通機関や電動シルバーカーなどを利用すれば外出は可能ですからね。

大切なのは、今の身体状態・能力を駆使して、どうすれば人生を楽しめるのかを考える事です!

車の運転は、健常者であれ障害者であれ事故のリスクは付いて回ります。

事故を起こしてからでは、取り返しがつきません。今一度、今の自分が出来る事を考えてみるのも良いかもしれませんね。

まとめ

脳疾患など障害を負った場合の運転免許の取得方法は、

運転免許センターでの適性検査+医師の診断書が必要になります。これらは、どちらが欠けても運転免許を取得することはできません。

また、実際に行動で運転する為には、運転免許に加え身体状態に合わせたオーダーメイドの車が必要になります。

様々な条件をクリアすることで、脳疾患を発症しても運転免許を取得し、車を運転することができます。

しかし、障害を抱えての運転に少しでも不安があるようでしたら、運転免許の返納を考えることも必要ではないでしょうか?

安全第一ですから。

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