【知っておくべき!】主要な4種類の血圧の薬と名前を紹介!

血圧は、病気や生活習慣が基となって高い状態が続くと、動脈硬化によって血管が硬くなり、脳卒中や心筋梗塞などの血管系疾患の発症リスクが高くなります!

そんな血圧を調整する為に服用する薬ですが、作用の仕方によっても種類は様々です。

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そこで今回は、知っておくべき4種類の主要な血圧の薬とその名前を紹介していきます!

主な血圧の薬の種類は4つ

降圧薬として最初に使用される血圧の薬には、主に「第一選択薬」と呼ばれる以下の4種類があります。

  • カルシウム拮抗薬
  • ARB
  • ACE阻害薬
  • 利尿薬

これらの薬の働きと名前をみていきましょう!

血圧の薬の種類と名前

カルシウム拮抗薬

私達が筋肉を動かす為には、カルシウムイオンという物質が必要になります。

牛乳や小魚などから摂取したカルシウムは、体内で99%が骨や歯に蓄えられ、残りの1%がカルシウムイオンとして血中や筋肉に蓄えられます

このカルシウムイオンが筋肉の繊維に作用する事で筋肉は収縮します。

カルシウムイオンは、腕・足などの関節の筋肉、心臓などの内臓の筋肉、そして血管壁にある筋肉(平滑筋)も同様、すべての筋肉を動かす為に必要になります。

カルシウム拮抗薬の作用は、細胞内にカルシウムイオンが入るのを防ぎ、平滑筋の働きを抑えることで血管を拡げて高血圧を改善する薬です。

初めての降圧薬として使われる事が多いなど、高血圧の改善に最も多く使用されている薬です。

カルシウム拮抗薬は副作用が起こりにくいと言われていますが、稀に動悸、ほてり、頭痛、浮腫、歯肉増生、便秘などがあります。

また、カルシウム拮抗薬は、グレープフルーツジュースと一緒に飲むと必要以上に強い効果(血圧低下や心拍数増加)が出てしまう為、注意が必要です。

薬の名前は以下の通りです。

  • アムロジピンベシル酸塩(商品の名前:ノルバスク、アムロジン)
  • エニホジピン塩酸塩エタノール付加物(商品の名前:ランデル)
  • シルニジピン(商品の名前:アテレック)
  • ニカルジピン塩酸塩(商品の名前:ペルジピン、ペルジピンLA)
  • ニカルジピン(商品の名前:バイミカード)
  • ニトレンジピン(商品の名前:バイロテンシン)
  • ニフェジピン(商品の名前:アダラート、セパミット)
  • ニフェジピン除放剤(商品の名前:アダラートL、アダラートCR、セパミット-R)
  • ニルバジピン(商品の名前:ニバジール)
  • バルニジピン塩酸塩(商品の名前:ヒポカ)
  • フェロジピン(商品の名前:ムノバール、スプレンジール)
  • ベニジピン塩酸塩(商品の名前:コニール)
  • マニジピン塩酸塩(商品の名前:カルスロット)
  • アゼルニジピン(商品の名前:カルブロック)
  • アラニジピン(商品の名前:サプレスタ、ベック)

これらは「ジヒドロピリジン系」と言われ、カルシウムイオンの働きを抑えて血管を拡げる作用が強く、降圧効果が高い薬です。また、薬の効果が出るのが早いのも特徴です。

  • ジルチアゼム塩酸塩(商品の名前:ヘルベッサー、ヘルベッサーR)
  • ベラパミル塩酸塩(商品の名前:ワソラン)

これらは、「非ジヒドロピリジン系」と言われ、血管を拡げる作用の他、心臓の働きを抑えたり、刺激の伝導を抑える作用があります。

「ジヒドロピリジン系」と比較すると、降圧効果は低くなります。

ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)

ARBは、カルシウム拮抗薬の次によく使われる血圧を下げる薬です。

アンジオテンシンIIとは、全身の動脈を収縮させる作用のある物質です。

私達の体には、「レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)」という血圧を調節する仕組みが備わっています。

血圧の低下を腎臓で感知する事で、レニンという物質が分泌されてアンジオテンシンIIが作らます。

アンジオテンシンIIは、受容体に結合することで血管を収縮させる作用があり、これによって血圧が高くなります。

血圧が上がる流れとしては

  1. 腎臓からレニン分泌
  2. レニンの作用によって、血中のアンジオテンシノーゲン→アンジオテンシンIに変換
  3. 肺にあるアンジオテンシン変換酵素(ACE)によって、アンジオテンシンI→アンジオテンシンIIに変換
  4. アンジオテンシンIIの作用で、血管収縮・アルドステロン分泌↗︎
  5. 血圧上昇

という感じです。

まぁ早い話が、血圧が下がればそれを止めるように自動的に血圧を上げて調節する仕組みが私達の体に備わっているという事です。

アルドステロンの作用は、ナトリウムと水の再吸収を促します。

これによって体液量が増える為、血圧が上がります。

「レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)」は、血管の収縮ナトリウム・水の再吸収を促進する事で、血圧が下がった時に血圧を上げてコントロールを図るシステムです。

ARBは、アンジオテンシンIIが受容体に結合しないように作用して血圧を下げる薬です。

副作用は低頻度ですが、めまいを伴う事があります。また、妊婦・授乳婦への投与は禁忌とされています。

薬の名前は以下の通りです。

  • ロサルタンカリウム(商品の名前:ニューロタン)
  • バルサルタン(商品の名前:ディオパン)
  • カンデサルタンシレキセチル(商品の名前:プロプレス)
  • テルミサルタン(商品の名前:ミカルディス)
  • イルベサルタン(商品の名前:イルベタン、アバプロ)
  • アジルサルタン(商品の名前:アジルバ)
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ACE阻害薬

先述したレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAA系)の仕組みの中のアンジオテンシン変換酵素(ACE)の働きを阻害する薬です。

これによって、血圧を上げるアンジオテンシンIIが作られなくなるわけですから、結果的に血圧を下げる事になります。

副作用としては空咳がありますが、これがかえって高齢者の誤嚥性肺炎を防止するとの報告もあります。

薬の名前は以下の通りです。

  • カプトプリル(商品の名前:カプトプリル、カプトプリルR)
  • エナラプリルマレイン塩酸(商品の名前:レニベース)
  • アラセプリル(商品の名前:セタプリル)
  • リシノプリル水和物(商品の名前:ゼストリル、ロンゲス)
  • イミダプリル塩酸塩(商品の名前:タナトリル)
  • テモカプリル塩酸塩(商品の名前:エースコール)
  • ペリンドプリルエルブミン(商品の名前:コバシル)

利尿薬

水分と塩分は共に移動している為、比例して増えていきます。

更に、血液の液体成分の約95%が水分で出来ている為、体内の水分量・塩分量が増えれば血液量が増えて血圧が上がります。

水分が不足すると血液がドロドロになるというのもこういった関連性があるからなんですね。

利尿薬は、利尿作用によって体内の水分と塩分を排出して血圧を下げる薬です。

利尿薬の適応は、高齢・腎疾患・食塩感受性の亢進による高血圧に対して改善の効果があります。

副作用には低ナトリウム血症(倦怠感、意識障害、痙攣など)、低カリウム血症(脱力感、嘔吐、便秘、多尿など)などの電解質(ミネラル)異常があります。

また、耐糖能(血糖値を正常に保つ)低下、高尿酸血症などの代謝異常も副作用として認められています。

薬の名前は以下の通りです。

  • ヒドロクロロチアジド(商品の名前:ニュートライド)
  • トリクロルメチアジド(商品の名前:フルイトラン)
  • ベンチルヒドロクロロチアジド(商品の名前:べハイド)
  • フロセミド(商品の名前:ラシックス)
  • ブメタニド(商品の名前:ルネトロン)
  • トラセミド(商品の名前:ルプラック)
  • スピロノラクトン(商品の名前:アルダクトンA)
  • トリアムテレン(商品の名前:トリテレン)
  • カンレノ酸カリウム(商品の名前:ソルダクトン)

以上の4つの種類の薬が「第一選択薬」として選ばれる理由は以下の通りです。

  • 血圧を下げるエビデンス(根拠)が豊富にある
  • 作用が比較的穏やかで、副作用が少ない
  • 他の薬と併用しやすい
  • 合併症に悪影響を与えない

また、「第一選択薬」の他にも、β遮断薬とα遮断薬という薬もあります。

これらは、カテコールアミンと呼ばれる神経伝達物質が、受け皿であるβ受容体とα受容体に結合するのを防ぐ事で血圧を下げる薬です。

β受容体は心臓に、α受容体は血管に存在しています

高血圧の改善として最初に選ばれる事はない薬ですが、若年層の高血圧や心臓の病気に適応となります。

副作用には、徐脈や糖・脂質の代謝異常があります。

気管支喘息を患っている方には禁忌と言われています。

β遮断薬は、インデラル、セロケン、テノーミンなどがあり、α遮断薬は、ミニプレス、カルデナリンがあります。

血圧の薬の目的は高血圧の治療ではない!?

血圧の薬を服用すれば降圧効果は得られますが、これでは根本的な解決にはならず高血圧の治療にはなりません。血圧の薬の目的は、あくまでも血圧を下げて脳卒中や心筋梗塞などの発症を避ける為です。

高血圧の改善には、その基となる原因に対してアプローチをしていかなければなりません!

高血圧の原因は90%が生活習慣が影響していると言われています(明確な原因は分かっていないようですが)から、生活習慣を見直して血圧の改善を図る事は重要になります!

また、薬には副作用があり、明確な根拠には至っていないものの認知症のリスクを伴う可能性もあると言われています。

ですから、薬に頼らなくても血圧を下げられるように自分の体を自分で調整していく努力が必要です。

薬が「守り」であるなら、生活習慣の改善は「攻め」になります。

まとめ

血圧の薬は、作用によって種類が分かれています。

その中で降圧薬の第一選択薬として使用されるのが、カルシウム拮抗薬・ARB(アンジオテンシンII受容体拮抗薬)・ACE阻害薬・利尿薬の4種類の薬です。

これらは、血圧を下げる根拠ある、副作用が少ないなどの理由から第一選択薬として使用される事が多い薬です。

また、その他の種類としてはβ遮断薬、α遮断薬という薬もあり、降圧薬はこれら6種類の薬が存在しています。

そして各種、商品の名前で数個に分類されています。

血圧の薬を服用する上で大切なのは、薬で高血圧を治せるわけではいという旨を改めて意識することです!

薬で血圧の調整を図りながら、並行して高血圧の原因となる生活習慣の改善や病気の治療を図っていきましょう!

こちらの記事もご覧ください。

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