お酒のおつまみやお寿司のネタとしても親しまれるぶりの刺身。
脂がのっている分、実はカロリーも高めって知ってましたか?
今回は、ぶりの刺身一切れあたりのカロリーや気になる糖質について解説していきます。
そしてぶりのカロリーに秘められた秘密にも迫っていきます!
目次
ぶりの刺身一切れのカロリー
ダイエッターやトレーニーにも親しまれている刺身。
その魅力は、カロリーが低くたんぱく質が豊富なところではないでしょうか?
ですが、中にはカロリーが比較的高めの刺身もあるんです!
で、今回ピックアップしたぶりの刺身ですが、一切れあたりのカロリーは「39kcal」ほど。
一見すると大した事のないように見えますが、実は他の刺身と比較するとカロリーは高めなんです!
イメージが湧かないと思うので、ぶりと他の刺身一切れあたりのカロリーと比較した以下の表を見て下さい。
一切れ約15gあたり | |
刺身の種類 | カロリー |
ぶり | 39kcal |
まぐろ | 19kcal |
あじ | 19kcal |
ヤリイカ | 13kcal |
サーモン | 21kcal |
参考元:第2章 日本食品標準成分表 文部科学省、カロリーSlism
これを見るとぶりの刺身のカロリーが高いのが分かると思います。
出世魚と呼ばれ縁起の良い魚と言われるぶりは、成長とともに呼び名が変わります。
20cm以下「わかし」「わかなご」、40m位「いなだ」、60cm位「わらさ」、90cm以上「ぶり」といった具合で、地方によっても呼び方が変わります。
ちなみに、スーパーでも良く見かける「はまち」は、関東では養殖のぶりの事を指します。
ぶりの刺身のカロリーが高い理由は「脂質」
では、何故ぶりの刺身一切れあたりのカロリーが高めなのかと言うと、その理由は含まれている「脂質」の量にあります。
つまり脂ですね。
では、ぶりと他の刺身の一切れあたりの脂質の量を比較してみたいと思います。
ついでに気になる糖質やたんぱく質も載せておきます(^^)
一切れ約15gあたり | |||
刺身の種類 | 脂質(g) | 糖質(g) | たんぱく質(g) |
ぶり | 2.64 | 0.05 | 3.21 |
まぐろ | 0.21 | 0.02 | 3.96 |
あじ | 0.53 | 0.02 | 3.11 |
ヤリイカ | 0.15 | 0.06 | 2.64 |
サーモン | 0.68 | 0.02 | 3.38 |
参考元::第2章 日本食品標準成分表 文部科学省、カロリーSlism
刺身一切れあたりの糖質やたんぱく質の量には大きな差は無いですが、脂質に関してはダントツでぶりが多いのが分かると思います。
ぶりの刺身の美味しさの秘密は、脂が他の刺身よりもたくさん含まれている事にありますね!
ぶりの脂は貴重な栄養素
ここまでカロリーに焦点を当てている為、ダイエットや健康に気遣っている人はぶりの刺身を敬遠してしまうかもしれません。
でもちょっと待って下さい!
ぶりの脂(というか魚の脂)は体にとって非常に重要な栄養素である為、食べ過ぎなければむしろ積極的に食べて欲しいんです!
その脂の名前はEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)です。
名前だけは聞いた事がある人も多いのではないでしょうか。
EPAは血液をサラサラにして血管や心臓の健康を保つ為に重要な栄養素で、DHAは脳の構成成分(特に成長期の脳)である他、中性脂肪や悪玉コレステロールの低下の効果もあります。
また、京都大学の研究によると、EPAやDHAの摂取で体脂肪蓄積の減少で肥満や生活習慣病を予防できると科学的に証明されています。
まだ動物実験の段階のようですが、今後に期待が持てますね(^^)
肥満がもたらす健康への悪影響についてはこちらで詳しく解説しています!
しかもこれらの脂は体内で作る事ができない必須脂肪酸なので、食事から摂取する事しかできないんです!
で、このEPAとDHAの含有量が、ぶりは優秀なんです。
こちらも一切れあたりの含有量を他の刺身と比較してみましょう。
一切れ約15gあたり | ||
刺身の種類 | EPA(mg) | DHA(mg) |
ぶり | 約141 | 約255 |
まぐろ(赤身) | 約4 | 約18 |
まあじ | 約40 | 約73 |
ヤリイカ | 約11 | 約26 |
しろさけ | 約32 | 約61 |
参考元:第2章 脂肪酸成分表 2015年版「魚介類」一覧|文部科学省
こうして見ると、ぶりのEPA・DHAの量の多さが際立っていますね(^^)
EPA・DHA協議会によると、EPA・DHA合算での摂取量の目安は1g/日とされています。
ぶり一切れで約40%をクリアできるので、三切れ食べれば目安をクリアできる事になります!
とは言え、毎日ぶりを食べ続けるのも大変ですよね。
ぶりの他なら、刺身ではまぐろのトロやアジ、焼き魚ならサンマやイワシがオススメ!
また、「さば水煮」「さば味噌煮」「さんま蒲焼」「いわし味付」などの缶詰は、原料にEPA・DHAが含まれている事に加えて、汁にも栄養がたっぷり含まれていてヘルシーなのでオススメです!
ヘルシーな魚と脂身の多い魚では、摂取できる栄養に特徴があるので、目的に応じて食べ分けると良いですね(^^)
ぶりの刺身は、脂質が多い分カロリーが高めだが、脳の成長を促進させたり、血液をサラサラにして循環器系の病気を予防する効果がヘルシーな物よりも高い
ぶりの刺身一切れの栄養
ここでぶりの刺身一切れあたりの栄養についてまとめてみたいと思います。
ぶりはたんぱく質が多い事に加えて、ビタミンではビタミンB12、ビタミンD、ミネラルではセレンが多く含まれています。
筋肉や髪を作る「たんぱく質」
ぶりの刺身一切れには、「3.21g(※1)」のたんぱく質が含まれています。
成人が1日に必要な量は、男性60g、女性50g(※2)なので、ぶりの刺身一切れでは約5〜6%摂取できます。
健康的な筋肉や肌、髪を作る材料になる他、酵素や免疫力を高める上でも重要な栄養素になります。
血液を作る「ビタミンB12」
ぶりの刺身一切れには、「0.57μg(※1)」のビタミンB12が含まれています。
成人が1日に必要な量は2.0μg(※2)なので、ぶりの刺身一切れで約30%摂取できちゃいます(^^)
ビタミンB12は、血液の生成を助ける働きがある他、神経細胞を正常に保ったり、睡眠を促す働きもあります。
骨を強くする「ビタミンD」
ぶりの刺身一切れには、「1.2μg(※1)」のビタミンDが含まれています。
成人が1日に必要な量は5.5μg(※2)なので、ぶりの刺身一切れで約20%摂取できちゃいます(^^)
ビタミンDは、カルシウムの吸収を促進する働きがある為、骨や歯の発育促進に働きます。
ぶりにはカルシウムも含まれている為、骨や歯を強くするには非常に効率的な食品なんです。
エネルギー代謝のサポートに欠かせない「セレン」
ぶりの刺身一切れには、「8.55μg(※1)」のセレンが含まれています。
成人が1日に必要な量は25〜30μg(※2)なので、ぶりの刺身一切れで約30%摂取できちゃいます(^^)
セレンは、エネルギー代謝をサポートする酵素としての働きや細胞の老化を防ぐ抗酸化作用があります。
カロリーを抑えるならやっぱり刺身
ぶりには脂質が多い分カロリーは高めではありますが、刺身は比較的カロリーを抑えられるのでオススメです。
というか、素材の味を手を加えずにそのまま摂取できるのは安心ですよね(^^)
煮付けや照り焼きなど手を加える場合、どうしても調味料でカロリーがアップしてしまいますし、熱を加えるとEPAやDHAが減ってしまう傾向もあるので、やっぱり刺身など生で食べるのがオススメ!
とは言っても、醤油の付け過ぎはカロリーアップになる他、塩分過多で高血圧のリスクもアップするのでご注意を!
まとめ
ぶりの刺身一切れあたりのカロリーは、他の刺身と比較しても高めですが、その理由はEPA・DHAといった脂質の割合が多いから!
それらの脂質は体内では作れず、食事からしか摂取できない事から必須脂肪酸と呼ばれていて、脳の構成成分である事や血液をサラサラにしたり悪玉コレステロールを減らす働きがあります。
結論、ぶりのカロリーには体に良い影響をもたらす脂質が豊富に含まれている!
EPAやDHAなどの脂は不足しがちな栄養でもあります。
成長期の子供や高血圧、コレステロールが高めな人、そしていつまでも健康でいたい人は、ぶりの刺身を積極的に食べよう!
カロリーを気にしている人にオススメ!こちらの記事もご覧下さい。