ダイエットで特に気になるのがお腹周りの脂肪。
脂肪がたっぷり蓄積したぽっこりお腹、食事制限や歩いたりとあの手この手で改善しようとしている人も多いのでは!?
実はそのぽっこりお腹、猫背を矯正するだけでかなりのダイエット効果が期待できます!
そこで今回は、ぽっこりお腹を解消する為の猫背の矯正方法を解説していきます。
目次
ぽっこりお腹が猫背の矯正で解消できる理由
ぽっこりお腹を解消するために猫背の矯正が必要な理由は2つ。
- 腹圧
- 基礎代謝アップ
この2つに沿って解説していきますね。
ここを理解しておく事で効果の現れ方も大きく変わってくるので非常に重要です!
取り組む理由がはっきりしているとモチベーションの維持にも繋がりやすいですからね。
腹圧を高めてぽっこりお腹を改善
猫背とは、文字通り猫のように背中が丸くなった状態です。
近年、猫背に悩んでいる人が増えてきているのはPCやスマホの普及もありますが、そもそも日常生活は下を向いて作業をすることがほとんどです。
つまり、よほど意識的に身体をケアしていない限り、自然と猫背になってしまうというわけですね。
猫背になるという事は、背骨が曲がっている状態ですよね?
そもそも正常な背骨の形は直線ではなく、左の図のようにS字のカーブを描いています。
このバネのような形のお陰で、衝撃を吸収して腰への負担を減らしています。
そして、このS字のカーブの形を維持する為に様々な筋肉が背骨を支えています。
中でも重要なのがお腹の筋肉達です。
特にお腹の奥にある筋肉、いわゆるインナーマッスルは、天然のコルセットと呼ばれていて、お腹周りを締め付けて腹圧を高めています。
このお腹(背骨に向かってかかる圧)にかかる圧力である腹圧によってお腹を引き締め、ぽっこりお腹の正体である脂肪を押し上げるとともに、脂肪燃焼効果も高めているんです。
ですが、胸部の骨が曲がって猫背になる(上の図の右)と腹圧は弱まり、脂肪や内臓が垂れ下がってきてぽっこりお腹が目立ってしまいます。
また、猫背になって腹部の筋の働きが弱くなると、身体の安定が損なわれて肩や腰に負担を掛けます。
これによって腰痛や肩こりを起こしてしまうんです。
背骨は首から腰まで繋がっていますから、首に問題が起きれば腰に問題が起きるし、その逆も然りです。
さらに、猫背になると首が前方に垂れ下がりストレートネックにも発展して姿勢はさらに悪い方向へと傾いてしまいます。
基礎代謝をあげてぽっこりお腹を解消
猫背を矯正する事は、自然な脊椎の彎曲を取り戻しインナーマッスルの働きを呼び起こすと先述しました。
筋肉の働きを向上させるという事は、基礎代謝を向上させるという事です。
基礎代謝とは、何もしていなくても消費されるエネルギーのことを指します。
僕達が安静にしていても、心臓や脳、肺は働き続けているため、呼吸や心拍など生命維持の為に常にエネルギーが必要になっています
そして、基礎代謝によるエネルギー消費量トップ3が
- 筋肉
- 肝臓
- 脳
この3つで基礎代謝全体の実に約6割を占めているんです。
中でも筋肉は唯一、容量の増減が調整可能な組織でもある為、トレーニングや生活習慣で意識的に使っていく事が重要になるんです。
その為、猫背を矯正する事で腹部の筋肉が活性化すれば、ぽっこりお腹の正体である内臓脂肪の燃焼効果が高まるというわけです。
ぽっこりお腹の正体である内臓脂肪や皮下脂肪の違いについてはこちらの記事で解説しています。
リハビリの現場では、ぽっこりお腹の利用者さんも多いのですが、骨の変形や後遺症などによって脊椎のS字カーブが崩れてしまい修正が難しい人も多いです。
なので、修正可能な健康体のうちに対策を行っていく事が体を守る為には重要です。
ぽっこりお腹の解消には、猫背矯正のメリットである腹圧アップと脂肪燃焼効果アップが効果的
猫背を矯正する方法
ここからはぽっこりお腹からの脱却の猫背を矯正する方法について解説していきます。
ここでは猫背によって生じている
- 硬くなった筋肉をストレッチ
- 使わなくなった筋肉の強化
- パターン化した生活習慣を変える
上記の3本に絞って考えていきたいと立てで考えていきましょう!
猫背で硬くなった筋肉をストレッチ
ではまずはストレッチです。
ぽっこりお腹解消の為の猫背矯正のストレッチでは、丸まった胸椎と前に下がった頚椎、胸周りの筋肉をほぐすことに着目していきます。
基本的には猫背になると、主に背中側の筋肉が弱くなり、肩周りの筋肉が硬くなります。
それに伴い腹筋を使わなくなってぽっこりとお腹が出てしまいます。
なので基本的な考え方としては、硬くなっている胸周りの筋肉をストレッチしながら弱くなっている背骨や首の後ろ、肩甲骨周囲の筋力強化を図る事になります。
猫背に限らず姿勢の改善や筋トレなど効果を顕在化していくには、ベースとなる筋肉の状態を整えることから始める必要があります。
正直、継続して行えばストレッチだけでもぽっこりお腹を改善するだけの効果ははっきりと現れます!
胸椎・頚椎のストレッチ
やり方
- 仰向けに寝た状態で丸まった背骨の下にバスタオルを筒状に丸めた物を置き、膝を立てる
- バンザイをして腕の重みでストレッチ
30〜60秒キープ×3セット
- 腰が反らないようにする
- お腹に力を入れる
- 顎を引く
胸の筋肉のストレッチ
- 背もたれから背中を離して座る
- 両手を前に出してひし形を作る
- 手の平を前に向け肘は直角のまま腕を引いて胸を張る
20〜30秒キープ×3セット
- 腰が反らないようにする
- お腹に力を入れる
- 顎を引く
- 肘は背中より後ろにいかないようにする
背中の筋肉のストレッチ
- 床に四つ這いになり、手の平は天井に向ける
- 顎を引きながらお尻を踵に向かって下ろしていく
30〜60秒キープ×3セット
- できるだけ両肘と両手は近付ける。くっつけると更に効果アップ
- 肘と膝がな慣れすぎなように注意
- 心地よい張りを感じるところで止める
筋トレ
続いては筋トレです。
硬い部分を柔らかくしても、弱くなっている部分を強化しないと根本的な解決にはなりません。
使い過ぎている部分があるという事は、その分使わなくなっている部分を作り出してしまっている事になるので、ストレッチ→運動の流れは体をメンテナンスする上では重要です。
リハビリにおいても、硬くなった筋肉や関節の柔軟性を引き出してから運動を行う事は多いです。
むしろ動きを良くしておかないと、筋トレの効果は半減してしまうと言っても過言ではありません。
猫背矯正の筋力強化で重要な部位は
- 胸椎を伸ばす筋肉
- 顎を引く筋肉
- 肩甲骨を後方に引く筋肉
これらに着目していきます。
胸椎を伸ばす筋力強化
やり方
- 胸椎を伸ばすストレッチの態勢になる
- バスタオルから背中が離れるように胸を突き出す
30秒キープ×3セット
- 顎や腰が反らないように注意する
- 息を止めない
首を曲げる筋力強化
やり方
- 胸椎を伸ばすストレッチの態勢になる
- バスタオルから背中が離れるように胸を突き出す
30秒キープ×3セット
- 腰が反らないように注意する
- 息を止めない
肩甲骨を後方に引く筋力強化
やり方
- 背もたれのない(もしくは背もたれから背中を離す)椅子に腰掛ける
- 顎を引いた状態で、胸を張るようにして肩甲骨を背骨に引き寄せる
30秒キープ×3セット
- 顎、腰を反らないように注意する
- 肩が挙がらないように注意する
猫背になる生活スタイルを改善する
ぽっこりお腹を改善する為には、ストレッチ、筋力強化の他にも生活スタイルを見直す事は非常に重要です。
極端な話、筋トレやストレッチは一時的な改善に過ぎません。
- 椅子の背もたれにもたれる
- 同一姿勢での長時間のスマホやPCの操作
など、猫背になるような生活を続けていると姿勢はすぐに戻ってしまいます。
結果、ぽっこりお腹からは逃れられない!
脳の中には、これまで無意識に行ってきた習慣(身体の使い方)が記憶されているので、意識的に習慣を変えていかないと現状が変わる事はありません。
つまり意識が変わらないとぽっこりお腹は変えられない!
なので、猫背にならないような生活スタイルを意識的に送ることが重要になります。
例えば
- 椅子の背もたれを使わない
- 枕を変えてみる
- スマホやPC操作時は、15〜30分ごとに休憩を入れる
- PC操作時は椅子を少し低くしてみる
- スマホ操作時は画面を顔の前に持ってくる
- 隙間時間にストレッチや運動の時間を設ける
など、修正してみる事でストレッチ・筋トレとの相乗効果が図れます。
ただ、そうは言ってもいきなり大幅に反対スタイルを変える事は困難ですよね?
実際、リハビリの現場においても生活習慣の修正というのは時間をかけて行っていきます。
長年の習慣はそう簡単に変えられるものではないですからね。
ですので、まずは自分が継続できそうな項目1つだけに絞ってやってみることがポイントです!
1つの事を継続する事で自信がつき、他にも意識を向けやすくなります。
まずはできる事から始めていきましょう。
まとめ
現代の生活では、下を向いて作業をすることが多いため、猫背になる可能性は誰にもあります。
その猫背によって代謝機能が低下し、ぽっこりお腹の正体である脂肪の蓄積や腰痛、肩こりへと発展してしまいます。
また、全身の血液循環不良や脊椎への負担による骨折や変形など、健康を脅かすリスクにもなるので要注意です。
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