めまいやだるさ、疲れやすいなどの症状により、日常生活に支障を来してしまう低血圧。
そんな低血圧の改善に運動は効果的なのですが、ヨガもオススメ(^^)
ただ、注意点を抑えておかないと症状を悪化させてしまうかもしれません!
今回は、ヨガで低血圧を改善する為のポイントと注意点について解説します。
目次
辛い症状でも低血圧は健康体!?
低血圧は高血圧のような数値上での診断基準はなく、脳卒中や心筋梗塞などの大病に発展する緊急性も低い為、健康体としての位置付けになってしまいます。
全くもって健康体ではないですけどね…。
- 血圧の値が100mmHg/80mmHg未満とされているけど明確な基準はなく、あくまで目安。
- めまい、立ちくらみ、吐き気、不眠、疲れやすいなどの症状がある。
上記のような症状が現れている人は、改善が必要な低血圧症かもしれませんよ。
低血圧の3つの原因
低血圧症は、次の3つが原因となります。
●本態性低血圧症
低血圧のほとんどが本態性低血圧症で、その割合は全体のなんと9割。
原因が不明確なのが特徴ですが、考えられる要因としては
- 「心機能の低下や水分摂取量の不足による心臓から送り出す血液量の低下」
- 「末梢血管血管の反応性低下」
と言われています。
低血圧は遺伝性とも言われているので、体質的に低血圧であるという人は、体内の血液量が少ないか、心臓・血管の機能が弱い可能性があります。
また、ストレスなどで自律神経の働きが乱れる事でも低血圧を起こします。
本態性低血圧は
- 心臓から送り出される血液量が少ない
- 血管の弾力が少ない
事が特徴だが、原因は不明確。
●起立性低血圧
起立性低血圧は、寝た状態から起きる、座った状態から立つなど、頭を低い位置から急に高い位置に動かした際に低血圧になる状態を指します。
例えば座っている際、全身の血液のうち500〜800mlが下半身の方に溜まっています。
本来は体位変換に伴って下半身に溜まった血液を心臓に戻して血圧を調節する機構が働くのですが、何かしらの原因により血液が戻りにくくなる事で低血圧を伴います。
これにより脳への血液供給も滞り、脳が酸欠状態になる事で立ち眩みを起こます。
ひどい時には失神してしまう事もあり、状況によっては転倒で大怪我に繋がる可能性もあります。
起立性低血圧の原因には、加齢や降圧剤の副作用によるものもありますが、本態性低血圧症と同様に自律神経の働きが乱れる事で起こりやすくなります。
●症候性低血圧症
病気が元で起こる低血圧です。
最も重要な原因疾患は、心臓の病気による心機能の低下によって血液を送り出すポンプ作用が弱くなることです。
他にも内分泌疾患、神経疾患、出血や脱水、貧血、薬物による副作用でも起こります。
低血圧は妊婦さんにも起こります。詳しくはこちらで解説しています。
ヨガで自律神経を整えて低血圧を改善
ヨガは、元々「体・心・魂を神に結びつける」事を目的としたインドの修行法として生まれました。
現在では、ダイエットや健康な体を維持することを目的に実践されています。
ヨガは、様々なポーズで体の歪みを矯正し、筋肉の活動が促される事で血流促進や代謝、免疫機能の向上を図る事ができます。
また、ポーズに呼吸や瞑想を組み合わせる事で、心の安定や疲労の溜っている脳を休ませてポテンシャルを高める事ができます。
低血圧は自律神経の乱れから引き起こされる事が多い為、低血圧の方はヨガで改善が期待できるかもしれません!
そのヨガの自律神経改善効果とその他の効能について解説していきます。
ヨガで低血圧を改善その1【自律神経を整える】
ヨガを行う事で、低血圧の原因となる自律神経の乱れを改善する効果が期待できます。
自律神経は、血圧や呼吸を調整する文字通り自律して働いている神経です。
ストレスなどによって自律神経が乱れて副交感神経が優位になると、低血圧を起こす事があります。
ヨガが、自律神経を整える効果がある理由は、呼吸法が深く関係しています。
呼吸というと、新鮮な酸素を取り込んで不要になった二酸化炭素を排出するガス交換のイメージが強いですが、自律神経を整える効果もあるんです!
自律神経には、興奮時に活発になる交感神経とリラックス時に活発になる副交感神経の2つがあります。
これらは、息を吸うときに交感神経が優位になり、息を吐くときに副交感神経が優位になります。
ヨガで正しい呼吸法を身に着ける事で、酸欠になりやすい脳への酸素供給が促進して低血圧を改善できます!
さらに、様々なポーズを取る事でその態勢に合わせた呼吸が自然と促される為、バランスの取れた呼吸で自律神経を調整する効果があります。
また、自律神経が整えばストレスの緩和にもなりますし、精神状態のコントロールもできるようになります。
ヨガで低血圧を改善その2【心肺機能を高める】
ヨガは、低血圧の原因である心機能の向上にも効果があります。
呼吸をすると、肺と心臓が連動して酸素と血液の循環が促通されます。更に、横隔膜という呼吸に働く筋肉も関係してきます。
横隔膜は、肺・心臓と他の内臓を分けるようにドーム状に存在し、吸う時に下がって内臓を刺激し、吐く時に上がって肺や心臓を刺激します。
これにより、心肺機能と内臓機能も活性化して血液循環が良くなり、低血圧の改善に効果を示します。
ヨガで低血圧を改善その3【身体の柔軟性向上と姿勢の改善】
様々なポーズを通して身体の柔軟性が向上し、代謝が上がります。また、歪みの改善や筋力の向上にて姿勢の改善にも繋がります。
これらによって、全身の血液循環が増して低血圧の改善に効果を示します!
また、良い姿勢は脳の活性化に大きく貢献し、前向きな思考を持つ為にも重要です。
これら3つの理由により、低血圧の改善に効果を示します。
ヨガは、ゆっくりのペースで始められる為、体への負担も少なく続けやすいのも魅力の一つです。何をするにも継続しない事には効果は表れません!
そして継続する為のポイントは、人に教わる事です!
自分ひとりではモチベーションの維持が難しく、中々継続できないという人も多いと思います。
誰かに教わりながら始めると、モチベーションも保ちやすいですし、教室に行ってしまえば後は先生の指導の下、やるだけですからね。
低血圧の人がヨガをやる時の注意点
ヨガは自律神経を整える事で低血圧の改善効果が期待できますが、注意点もあります。
低血圧の分類の一つに頭部の位置が変動する事で症状が悪化する「起立性低血圧」があるとお伝えしました。
- 頭部の位置が体に対して低くなる
- 頭部の位置が頻繁に変動する
このようなポーズには注意が必要です!
また、実施中に気分が悪くなったら中止して休むようにしましょう。
こちらのYouTubeチャンネルで低血圧の方向けのヨガを紹介していたので、参考にしてみて下さい。
低血圧の人は体内の血の巡りが悪い傾向にある為、実施前と後に水分摂取を忘れずに!
まとめ
ヨガが低血圧の改善に良い理由は、次の3つです。
- 自律神経を整える
- 心肺機能を高める
- 身体の柔軟性向上と姿勢の改善
これらにより、血液循環が良くなり、また精神状態が安定する事で、低血圧の改善が期待できます。
ですが、起立性低血圧などによって症状が悪化する場合も否定できないので、体調に合わせて実践しましょう。
低血圧はアロマでも改善できます。詳しくはこちらの記事をチェックしてみて下さい!