大根は、根と葉、上か下など部位によって栄養素の量に違いが出てきます。
また、味の特徴にも違いがあるので、部位ごとに合った調理方法もあるんです。
という事で今回は、大根の栄養は根と葉どっちの部位が豊富なのか、上と下どっちが美味しいのか、詳しく解説していきますよ!
コレを知っておくだけで、調理も食事も楽しくなる事間違いなしです!
目次
大根の栄養は【根】と【葉】どっちの部位が多い?
突然ですが、大根の栄養素って根と葉の部位で比較した場合、どっちが豊富だと思いますか?
正解は「葉」の方が多いんです!
下の表を見て下さい。
栄養素 | 100gあたり | |
根(茹で) | 葉(茹で) | |
エネルギー(kcal) | 18 | 25 |
タンパク質(g) | 0.4 | 2.2 |
脂質(g) | 0.1 | 0.1 |
炭水化物(g) | 4.1 | 5.4 |
ナトリウム(mg) | 17 | 28 |
カルシウム(mg) | 23 | 220 |
カリウム(mg) | 230 | 180 |
マグネシウム(mg) | 10 | 22 |
リン(mg) | 17 | 62 |
鉄(mg) | 0.2 | 2.2 |
亜鉛(mg) | 0.1 | 0.2 |
銅(mg) | 0.02 | 0.03 |
ビタミンA(mcg) | 0 | 370 |
ビタミンD(mcg) | 0 | 0 |
ビタミンE(mg) | 0 | 4.9 |
ビタミンK(mcg) | 0.38 | 340 |
ビタミンB1(mg) | 0.02 | 0.01 |
ビタミンB2(mg) | 0.01 | 0.06 |
ナイアシン(mg) | 0.2 | 0.1 |
ビタミンB6(mg) | 0.05 | 0.10 |
葉酸(mcg) | 33 | 54 |
パントテン酸(mg) | 0.11 | 0.11 |
ビオチン(mcg) | 0.3 | – |
ビタミンC(mg) | 11 | 21 |
食物繊維総量(g) | 1.3 | 3.6 |
情報参考:文部科学省 第2章 日本食品標準成分表
茹でた大根の根と葉の部位ごとの栄養を比較してみると、葉の栄養価の高さが良く分かると思います。
ビタミン、ミネラルどちらも葉の方がトータルで多くなっており、特にカルシウムやビタミンKは圧倒的。
さらに、大根の本体でもある部位の根には含まれていなかったビタミンAやビタミンEといった栄養素も葉にはしっかりと含まれています(^^)
コレらは免疫力向上や老化予防に効果のある栄養素である為、大根の根を食べる事で健康効果も格段にアップです!
また、大根の根と葉どっちにもビタミンCと食物繊維が豊富に含まれているのですが、ビタミンCは葉が根の約4倍、食物繊維は葉が約2倍多くなっています。
栄養素の効能を簡単に解説すると、ビタミンCは免疫力向上、食物繊維は便秘解消や血糖値の上昇を抑える効能があります。
何故、大根の葉に栄養がたっぷり詰まっているかというと、土の中にあるミネラルは、水に溶けて大根の根から吸収されて葉で蒸発します。その時、ミネラルは葉の部位で濃縮されるんです。
また、βカロテンやビタミンCは、光合成によって増えていく為、日光に当たる部位である葉にコレらの栄養素が多くなるんです。
最近では冷蔵庫で光合成が出来る製品も販売されていますね。技術の進歩は驚きです。
大根の葉はミネラルを濃縮し、光を直接浴びて光合成を行う事でビタミンを増やす為、根と比較して栄養価が高い
大根の栄養は根の部位で違う?【上】と【下】どっちに多い?
大根の栄養は根よりも葉の方が多い事がわかりましたが、実は根の部位によっても栄養素の量に違いがあるんです!
そこに大きく関係してくるのが、大根の辛み成分である「イソチオシアネート」です。
イソチオシアネートには血液をサラサラにする効果があるので、脳卒中や心筋梗塞などの循環器系の病気を予防できます。
また、それにより血液の流れがスムーズになるので、疲労回復や集中力アップなどの効果も期待できます。
さらに抗酸化作用もあるので老化を防ぐ効果もあるなど、大根の辛みはとっても重要な栄養素が詰まっているんです!
実はその大根の辛み成分の含有量は、上の部位と下の部位で異なるんです。
では、下と上の部位ではどっちが辛みが強いと思いますか?
正解は「下」です( ´ ▽ ` )ノ
料理をする方なら、大根は下の方が辛いって知ってた人も多いと思います。
ちなみにみやっちは大根の辛みが好きなので、豆腐や焼き魚に大根おろしを付ける時は、主に下の部位を使っています。
大根は、下の部位ほど辛みが強く、上の部位ほど甘みが強くなる特徴があります。
大根の根の部位では、「下」の方が”血液をサラサラ”にしたり”老化を防止する”成分が多い。
大根は豚バラなど脂っこい食材との相性抜群です。豚バラの栄養についてはこちらで詳しく解説しています。
大根の隠された栄養素【酵素】の力で胃に優しい
大根に含まれる栄養素は五大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂質、ビタミン、ミネラル)や辛み成分だけじゃありません!
大根には様々な消化酵素が含まれており、コレが大根の最大の特徴と言っても過言ではありません(完全な個人的意見です 笑)!
例えば「大根おろし」
天ぷらや焼き魚など脂っこい料理のお供で見かけますよね?
そこには単なる味の中和だけでなく、他にもちゃんとした理由があるんです!
大根には
- 糖質を分解するアミラーゼ(ジアスターゼ)
- タンパク質を分解するプロテアーゼ
- 脂質を分解するリパーゼ
という主要なエネルギー源である三大栄養素の消化を促進する酵素(消化酵素)が多く含まれています。
例えば、脂質の消化時間は糖質の約8倍とも言われている程に消化に時間がかかりますが、大根おろしを一緒に食べる事で消化を助けて胃もたれや胸焼けを防ぐ事ができるんです!
なので、脂っこい食べ物には大根おろしがセットになっている事が多いんです(^^)
また、酵素は体内にも存在しているのですが、酵素の働きは消化だけでなく代謝も行わなければいけません!
代謝とは栄養素をエネルギーに変換する事です。
つまり食べ物から摂取する酵素が不足していると、体内の酵素は2つの役割を同時に遂行しなければいけないので、効率が悪くなってしまうんです!
「二兎を追うものは一兎も得ず」って事ですね。
ですが、大根を食べて消化酵素を補う事で、体内にある酵素は代謝に専念する事ができます!
それにより
- 免疫力向上
- 肥満防止
- 血糖値や血圧の低下
などの恩恵を得る事ができます!
大根ってさっぱりした味の中に、僕達の健康維持に重要な要素が詰まっていたんですね(^^)
大根の栄養素には、食べ物の消化を促進して代謝機能を向上させる働きがある!
大根の栄養素を逃さない4つのポイント!
ここで一つ注意があります!
大根の栄養素であるビタミンCや酵素は熱に弱い点です!
その為、大根の栄養素を逃さない為には以下の”4つの食べ方“を抑える事がポイントです。
- 皮ごと食べる
- 生で食べる
- 汁ごと食べる
- すぐに食べる
コレに合致する食べ方が、そう!「大根おろし」です。
ただ、大根おろしの水分にも栄養素がたっぷり詰まっているので、汁ごと食べるのもポイント。
また、大根の辛み成分であるイソチオシネードは、細胞が壊される事で酵素と反応して作り出される成分である為、大根おろしにする事で血液サラサラなどの効果を得ることができます。
大根は大根おろしにする事で、本領を発揮するんです!
大根で美味しい部位は【上】と【下】どっち?
大根の栄養素が部位によって含有量に違いがあるのは分かったけど、味はどうなんだ!?
と、思った方もいると思います。食材を選ぶ際は味も大切ですからね。
大根は切る部位で味の特徴が変わりますが、コレに関してはどっちが美味しいというよりは好みの問題ですね。
画像引用元:Toss Sala
上記の画像にもあるように、大根は上(根元)が甘く、下が辛いという特徴があります。
その為、それぞれの部位に合わせて調理方法も変わるので、どっちが美味しいというよりは味やメニューの好みになります。
- 上の部位は、シャキシャキした食感や甘みを生かしてサラダや漬物に活用される。
- 真ん中の部位は、甘みと辛みのバランスが良く食べ応えもあるので、おでんやふろふき大根に活用される。
- 下の部位は、辛みが強い為、炒め物や味噌汁、辛いのが好きな人は大根おろしに活用される。
みやっち的には、大根の葉っぱの炒め物が好きです(^^)
甘辛い味付けがご飯との相性抜群です!
料理は切り干し大根や大根おろしがオススメ!
まとめ
馴染みの野菜である大根は、部位によって栄養素の含有量に違いがある事を紹介してきました。
最後にまとめると
- 根より「葉」に栄養素がぎっしり詰まっている
- 根の上は甘く、下は辛い。真ん中は甘みと辛みのバランスが取れている。
- 根の下の部位に血液サラサラ、抗酸化作用が多い
- 三大栄養素の消化を促進する酵素が含まれている為、胸焼けや胃もたれを防ぐ
- 大根の栄養素は熱や水に弱いので「大根おろし」がオススメ
大根を買う際は、葉が付いている物を選ぶと良いですね(^^)
大根はたくあんにする事で栄養効果がアップ!?詳しくはこちら。