枝豆の鉄分量は野菜の中でもトップクラス!
しかもヘルシーで食べやすいので、鉄分が不足しがちな妊婦さんにオススメ。
そこで今回は、妊婦さんが1日に必要な鉄分量を摂取するには枝豆をどれくらい食べれば良いのか?
そして効率的に枝豆の栄養を吸収する為の方法をお伝えします!

目次
妊婦さん必要な鉄分の量は成人女性の倍以上!?

今回は妊婦さんが必要な鉄分量と妊娠したら枝豆がオススメな理由を解説していきたいと思います(^^)
鉄分は血液(ヘモグロビン※)を作る為に必要な栄養素のこと。
厚生労働省が推奨している鉄分の摂取量は、18〜49歳の女性(月経なし)で「6.0〜6.5mg/日」となっており、妊婦さんはこの値に「初期 2.5 mg/日」、「中期・後期 9.5 mg/日」をプラスした分だけ必要になります。
妊娠中期以降になると倍位以上の鉄分が必要になるのは驚きですね!
鉄分不足は貧血を引き起こし、めまいや集中力の低下を招いてしまうので、日常生活やリハビリにおいても重要な栄養素になります。
特に妊婦さんは
- 赤ちゃんへの供給
- 胎盤・臍帯への供給
- 妊婦さん自身の血液量増加
上記のように血液の必要量が増える為、鉄分不足になりやすく貧血を起こしやすいんです。
また、根本的な問題もあります。
血液の総必要量が増す為、血液の総量は増えるのですが、実はヘモグロビンの量はあまり増えないんです。
酸素を運搬するヘモグロビンが足りないと、当然必要な場所に十分な酸素を送ることができない為に様々な問題が生じてしまいます。
この鉄分が不足すると、脳への酸素供給が不足して脳は酸欠を起こし、貧血や立ちくらみを生じます。
- 立ちくらみやめまい、頭痛
- 息切れや倦怠感
- 赤ちゃんの発育不全
- 陣痛の弱化や出産後の止血困難
- 産後の体力低下や母乳が出にくくなる
みやっちの奥さんも妊娠中は倦怠感や疲れやすい状態だったので、レバーをよく食べていました(^^)
貧血は転倒や怪我への発展もあるリスキーな状態なので、できるだけ改善を試みておきたいですね。
妊婦さんが摂取するべき鉄分量は「初期8.5〜9.0mg/日」、「中・末期16〜16.5mg/日」
枝豆の鉄分量は野菜界トップ!?
枝豆は鉄分の含有量が多く、その量100g中2.5mgと野菜の中でトップ!
野菜別鉄分含有量トップ10(100g中、全て茹でた後の値) | |||
枝豆 | 2.5mg | さやえんどう | 0.8mg |
小松菜 | 2.1mg | とうもろこし | 0.8mg |
そら豆 | 2.1mg | いんげん豆 | 0.7mg |
春菊 | 1.2mg | カリフラワー | 0.7mg |
ほうれん草 | 0.9mg | ごぼう | 0.7mg |
情報参考元:文部科学省 第2章 日本食品標準成分表
上記を見ると、鉄分量の多い野菜の特徴として、豆類や葉物系が多いのが分かりますね!
個人的には、鉄分豊富な野菜として名高いほうれん草の約3倍も量が多い事にびっくりです。
妊婦さんが枝豆だけで鉄分を補うのは厳しい
では、枝豆をどれだけ食べれば妊婦さんが必要な鉄分量を補えるのでしょうか?
みやっち、ちょっと計算してみました。
まず、(妊娠していない)成人女性の1日の鉄分平均摂取量は推奨量の約60%(※)と言われており、約3.6〜4.1mg/日しか摂取できていない計算になります。
※太陽化学株式会社の資料を参照
仮に枝豆のみで不足している量を補うとすると、妊娠中期〜末期の妊婦さんで約500gほど食べなければいけません…。
居酒屋で出る枝豆が約110gなので、3食+間食2回くらいのペースで食べないと推奨量を満たせない計算になります。
しかも毎日…。
とまあ、あくまで枝豆だけで換算した場合の量なので、これはそこまで気にしなくて良いです。
枝豆だけで生活するなんてテレビのチャレンジ企画でもない限りあり得ないですからね。
大切なのは枝豆にこだわらずバランスよく食べる事!
鉄分は他にもレバーや赤身肉、卵などの食品にも含まれてるので、これらの食品と一緒に食べるのがオススメ!
枝豆単体では鉄分の吸収率は下がる
ここで重要なポイントというか注意点があります!
実は枝豆は単体で食べても先述した鉄分量を摂取する事は難しいんです。
どういう事か分かりやすく解説していきますね。
食品中に含まれる鉄分は「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類に分けられます。
ヘム鉄はたんぱく質と結合している為、肉や魚などの動物性食品に多く、非ヘム鉄はヘム鉄以外を指し、植物性食品に多くなっています。
- ヘム鉄の多い食品:レバー、赤身肉、カツオ、あさり、卵など
- 非ヘム鉄の多い食品:納豆、小松菜、ほうれん草、菜の花、ひじき、がんもどきなど。
鉄分は最終的には体内でたんぱく質と結合して体中に運ばれます。
なので、最初からたんぱく質と結合しているヘム鉄は吸収率が良く、体内でたんぱく質と結合しなければいけない非ヘム鉄は吸収率が低いんです。
つまり植物性食品である枝豆は吸収率が低い為、鉄分を十分に体に取り込むことができないってわけです!
じゃあ妊婦さんに枝豆意味ないじゃん!
と思いきや、実はポイントがあります。
吸収率が低い非ヘム鉄は動物性タンパク質やビタミンCと一緒に摂ると吸収率がアップするんです。
つまり、枝豆を食べる際は肉や魚などの動物性タンパク質や果物や緑黄色野菜、芋類などビタミンCの多い食品と一緒に摂ると吸収率がアップするってことです!
何事もバランスが大切ですが、そこにはちゃんとした意味があるんですね(^^)
枝豆の吸収率をアップさせるには、肉や魚、果物や緑黄色野菜と一緒に食べるべし!
そもそも鉄分は吸収率が低い
非ヘム鉄は吸収率が悪いと先述しましたが、実は鉄分はミネラルの中でも吸収率が低い栄養素なんです。
その理由は、腸で調節して必要以上に吸収されない仕組みになっているから。
だからよほどの偏りがない限り食事で過剰摂取になる心配はないんですね。
ただし!
サプリメントなどによって過剰摂取になる可能性があり、過去には鉄沈着症や先天性異常児出生が多かったという報告もあるので要注意です!
タンニンを含むお茶、コーヒー、紅茶は、鉄の吸収率を低くするので、食後1~2時間は控えましょう。
妊婦さんの貧血予防【枝豆以外に重要な栄養】
妊婦さんには鉄分が重要である事、そして鉄分豊富な枝豆の栄養を効率的に摂取する方法をお伝えしました。
が!
十分な血液量を確保するには鉄分だけでは不十分なんです。
酸素を全身に運ぶ赤血球(ヘモグロビン)の材料は鉄分の他にも
- 造血成分といわれるビタミンB12(レバ-、魚の血合い、納豆など)
- 葉酸(緑黄色野菜など)
- ビタミンB6(いわし、かれい、卵黄など)
- 銅(貝類、レバ-、ごまなど)
などの栄養素も必要である為、やっぱりバランス良く食べるって大切なんですね!
枝豆の葉酸の含有量(100g中260mg)は、鉄分と同じく野菜界でトップクラス!
まとめ
妊婦さんは、赤ちゃんや胎盤への栄養供給の必要性から血液の必要量が増え、鉄分が不足しやすい体質になります。
だからこそ食事で必要量を補うことが大切!
中でも枝豆は、野菜界トップクラスの鉄分の含有量を誇る造血優秀食品。
とは言っても枝豆だけで不足分を補うのは容易ではありません。
それに枝豆に含まれる鉄分の吸収率は低い為、たんぱく質やビタミンCと一緒に摂って吸収率を上げることが大切!
また、鉄分以外で赤血球の材料になるビタミンB6やB12、葉酸、銅などの栄養素も一緒に摂るなどバランスを考えることが重要。
妊婦さんだけでなく貧血気味の方も毎食に枝豆を加えて造血活動してみませんか?
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