当たり前ですが、血圧が高くて薬を飲んでいる時でも風邪を引いたり、頭が痛くなる事はありますよね?
そんな時、風邪薬やバファリンなどの市販薬を飲む事もあると思いますが、その飲み合わせが返って血圧を上げてしまうかもしれないんです!
そこで今回は、血圧の薬と風邪薬や痛み止めでお馴染みのバファリンの飲み合わせについて解説していきます!
目次
風邪薬と血圧の薬の飲み合わせ
血圧が高くなっても風邪は引くもの。
そんな時に服用する風邪薬。その風邪薬に含まれているある成分が血圧に影響する可能性があります!
まずは、風邪薬と血圧の薬の飲み合わせについて解説していきます!
風邪薬の効果は免疫力の向上にあり
風邪薬は、文字通り風邪を引いた時に服用する薬の事です。当たり前ですね(笑)
ですが!
実は風邪薬に風邪を治す(ウィルスの撃退)効果はないんです。
じゃあどうやって治るの?
という事になりますよね。
風邪というのは、ウィルスが口や鼻から侵入して喉の粘膜に付着して炎症を起こす病気です。
これにより、喉の痛みや鼻水、鼻詰まり、咳、頭痛、発熱などの症状を伴います。
風邪薬は、これらの症状を抑える事が主たる目的になります。
症状が治まれば、一時的ではあるも体調が整い免疫力が高まります。
免疫力とは、人間に基から備わっている体内に入ってきたウィルスや細菌から体を守る力の事です。
よく、疲れてる時やお年寄りは免疫力が弱くなっているなんて言いませんか?
この免疫力によって、体内のウィルスを排除するわけです!
つまり、風邪薬で症状を抑えて免疫力を高め、最終的には自然治癒力でウィルスを撃退する!
というのが、風邪薬の使い方になります。
血圧に影響する風邪薬の成分
その風邪薬の成分に、血圧を上げる成分が含まれています!
その成分とは「dl-メチルエフェドリン」と「プソイドエフェドリン」の2つです。
「dl-メチルエフェドリン」は、交感神経を刺激して気管(喉にある空気の通り道)を拡げ、息苦しさの改善や咳を鎮める作用のある薬です。
風邪などの症状で鼻づまりを起こすと、鼻粘膜(鼻の中の湿った部分)の血管が拡張して腫れ上がり、鼻腔を狭くして鼻呼吸がしづらくなります。
「プソイドエフェドリン」は、交感神経に作用して鼻粘膜の血管を局所的に収縮させ、鼻づまりを解消してくれる成分です。
どちらも活動時や興奮時に活発になる交感神経に働きかける為、血管収縮の作用により血圧を上げる可能性があります。
これらの成分が含まれている風邪薬のパッケージの注意書きには
「心臓病、高血圧、糖尿病又は甲状腺機能障害の診断を受けた人、前立腺肥大による排尿困難の症状がある人では、症状を悪化させる」
などと書かれている為、血圧の薬を服用している方は注意が必要です。
バファリンと血圧の薬の飲み合わせ
続いて「バファリンの半分は優しさで出来ている」のキャッチコピーで有名なバファリンと血圧の薬の飲み合わせについて解説します!
バファリンといえば、解熱鎮痛剤として有名ですよね。私も何度かお世話になりました。
最近では、いろいろな種類のバファリンが販売されており、それぞれ配合されている成分も異なるようです。
そのバファリンの成分の中に血圧に影響を与えるものがある為、血圧の薬との飲み合わせには注意が必要です。
以下に、バファリンに含まれる血圧に影響する成分を列挙しました。
ロキソプロフェンナトリウム水和物
ロキソプロフェンナトリウム水和物は、発熱や炎症を引き起こす物質が作られるのを抑える事で、炎症(熱感、腫脹、疼痛、発赤)症状を鎮めて解熱・腫れを抑える・鎮痛などに働きます。
この成分が含まれているのは
- 「バファリンEX」
です。
イブプロフェン
イブプロフェンは、ロキソプロフェンナトリウム水和物と同じように炎症を引き起こす物質が作られるのを防ぐ事で、解熱・鎮痛・腫れを抑えます。
鎮痛作用が強い事から、様々な種類のバファリンに含まれています。
この成分が含まれているのは
- バファリンプレミアム
- バファリンかぜEX錠
- バファリンルナi
です。
アセチルサリチル酸(アスピリン)
アスピリンという名前は、一度は耳にしたことのある人もいるのではないでしょうか?
これは、抗炎症・解熱・鎮痛作用のある薬です。頭痛や生理痛、腰痛、歯の痛みなどに効果があります。
この成分が含まれているのは
- バファリンA
です。
ちなみに、アスピリンは病院から処方される事もある薬です。
市販されているアスピリン製剤が解熱鎮痛作用が主であるのに対し、医療用のアスピリン製剤は血栓が出来るのを防ぐ作用があります。
血栓とは、血の塊の事です。つまり血を固まりにくくする分けですから、血流も良くなり、結果的に血圧が下がる事もあります。
これら炎症を抑える作用のある薬は、共通して「プロスタグランジン」という炎症を引き起こす物質が作られるのを抑える働きがあるんです!
これにより、腫れ・発赤・発熱・疼痛などの症状を抑えてくれます。
ですが、プロスタグランジンが作られるのを抑える事で、水・ナトリウムが体内に貯留する傾向があるのですが、これらが体内に溜まると血液量も増えてしまい、血圧を上げてしまう可能性があるんです!
ですから、これらの成分が含まれているバファリンと血圧の薬の飲み合わせは、相互作用により血圧の値に影響をもたらす可能性がある為、注意が必要です。
薬の飲み合わせは医師に相談!
再三注意が必要と言ってきたのは、必ずしも血圧の薬と風邪薬やバファリンの併用がダメというわけではないんです。
副作用の現れ方には個人差もありますから、服用して血圧を測定してみるのが良いでしょう。
一般的に高血圧は「140mmHg以上/80mmHg以上」となっていますから、この数値を越えないように気をつけましょう!
ただ、他の薬との飲み合わせもありますし、薬は医師の指示の下で処方を受けますから、まずは担当医に相談する事が大切ですね。
まとめ
血圧の薬を飲んでいる場合
風邪薬は、交感神経に働きかけて血管を収縮させて鼻詰まりや咳を抑えますが、副作用として血圧が高くなる可能性がある為、飲み合わせには注意が必要です。
バファリンは、「プロスタグランジン」という炎症を引き起こす物質が作られるのを防ぐ事で、熱や痛みを抑える作用があります。
しかし、水やナトリウムの貯留によって高血圧を引き起こす可能性もある為、飲み合わせには注意が必要です!
いずれにせよ、服用後に血圧を測定する事や担当医に相談して指示を仰ぎましょう!
こちらの記事もご覧ください。