血圧は、心臓から送り出される血液が血管にかかる圧力の事を指します。
ですから、運動や緊張状態にある時など、活発に動いている時に血圧は高い数値を示します。
しかし!悩んでいる方も多い肩こりや頭痛も血圧に関連しているのをご存知ですか?
その高い血圧、薬に頼らなくても頭痛や肩こりを改善すれば、下げる事ができるかもしれませんよ?
頭痛の種類
まず始めに、頭痛の種類について振り返っていきましょう!
頭痛には、日常的に起こる頭痛、慢性頭痛、症候性頭痛の3つに大きく分けられます。
日常的に起こる頭痛
日常的に起こる頭痛は、冷たい物を食べた時や二日酔いなど、持続性のない頭痛の事を指します。
持続的がないので、すぐに治ります。
慢性頭痛
慢性頭痛は更に、緊張型頭痛、片頭痛、群発性頭痛に分けられます。
緊張型頭痛は、不良姿勢やストレスなどで肩や首の筋肉が硬くなる事で生じる頭痛です。
その特徴は、肩こりを併発し、痛みは後頭部を中心に生じます。
片頭痛は、脳にある血管が拡張することでその刺激が周囲の神経に伝わり痛みを生じます。
血液の流れに影響される頭痛である為、ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴です。
群発性頭痛は、季節の変わり目などの一定期間(群発期)だけ頻発する頭痛です。
誘引はアルコールがきっかけと言われており、目の奥がえぐられるような強い痛みが特徴です。
症候性頭痛
症候性頭痛は、くも膜下出血や脳出血、脳腫瘍などが原因で起こる頭痛です。
脳血管からの出血や腫瘍によって、頭蓋内の圧力が高まり、脳内の神経を圧迫する事で痛みを生じます。
脳内の出血は、慢性的に血圧が高い状態が続いていると、発症のリスクが高くなります。
頭痛と肩こりの関係
緊張型頭痛は筋肉が硬くなることで生じる頭痛ですが、肩こりと密接な関係があります!
例えば、スマホの長時間の使用などで、下を向いている姿勢や猫背の姿勢が長くなると、首すじや肩の筋肉が硬くなります。
首と肩の筋肉は一つの筋肉で繋がっている為、一緒に硬くなる事がほとんどです。
そして持続的に筋肉の緊張状態が続くと、筋肉への栄養の供給不足と血管内の疲労物質や痛み物質の蓄積により、肩こりや頭痛を生じます。
また、精神的なストレスによっても緊張型の頭痛や肩こりを起こしやすくなります。
これは、交感神経がストレスに敏感に反応する為です。
交感神経は、筋肉を緊張させたり血圧を上げる作用がある為、ストレスが継続することで、筋肉も持続的に緊張状態が続きます。
頭痛・肩こりと血圧の関係
では、血圧の高い状態と頭痛・肩こりにはどのような関連性があるのでしょうか?
まず、先述したように不良姿勢やストレスが続く事で首や肩の筋肉が硬くなります(ここでは、首と肩に限局して解説します)。
これにより、筋肉内にある血管を圧迫し、血液が血管内を円滑に流れにくくなります。
結果、狭くなった血管内を血液が流れていく事と全身の循環不良を補うように心臓は血液の出力を強める為、血圧は高い状態になりやすくなります。
以上より、肩こりや頭痛が生じる事で血圧を高い状態にすると考えられます。
血圧と頭痛・肩こり【番外編】
ここまで、血圧の高い状態と頭痛・肩こりの関係について解説してきましたが、実はこれらは、更年期の女性に多くみられます。
更年期は、女性ホルモンが減少してくる性成熟期から閉経を迎える45〜55歳ぐらいの時期を指します。
すなわち、更年期障害とは、女性ホルモンを分泌する卵巣機能が衰える事でホルモンバランスが乱れます。
これにより、精神的・身体的に不安定(自律神経失調症)になり、様々な症状が現れます。
- 頭痛、頭重感
- むくみ
- 疲れやすい、だるい
- めまい、ふらつき
- 多汗
- 頻脈
- ほてり
- 動悸
など、様々です。
また、ここで言う女性ホルモンとは「エストロゲン」と呼ばれるホルモンのことです。
その働きは
- 妊娠しやすい身体を作る
- 自律神経や感情、脳の働きを整える
- 骨を強くする
- 女性らしい丸みをおびた体を作る
など、女性らしさを高めるホルモンと言われています。
この作用の一つに
「自律神経や感情、脳の働きを整える」
とあるように、エストロゲンの分泌が低下する事で、この働きが低下し、精神的に不安定になりやすくなるわけです。
これに加え、この時期には子供の独立や夫の定年など、環境の変化も多い事から、精神的なストレスを抱えやすい時期になります。
以上の要因により姿勢が悪くなる事で、頭痛や肩こり(緊張型頭痛)を生じることになります。
元気がない時や体調を崩している時に姿勢は良くはならないですよね。
また、肩こりや頭痛が元で精神的に不安定になり、血圧が高くなる場合もあります。
肩こり・頭痛を改善
肩こりや頭痛で血圧が高い状態が続いているのであれば、改善するのは重要です!
何故なら、慢性的な頭痛は血管への負担の蓄積になり、血管を脆くさせます。
これにより、脳血管が破けたり詰まりやすくなるからです!
ではどうすれば良いか?
姿勢を正しましょう!
一般的に正しい姿勢は
「耳-肩-股関節の中心-膝の前-外くるぶし」
が一直線になっている時であり、最も体に負担の少ない姿勢であると言えます。
これを意識し、歩く時は背筋を伸ばし、スマホをいじる時は、できるだけ顔の正面でいじってください!
ぶっちゃけこれだけでかなりの頭痛・肩こりの改善になります!すなわち、血圧を下げる効果が期待でき、おまけにダイエット効果にもなります!
大事なことは、簡単にできる事から始めること!そして、今すぐ始めることです!!
まとめ
首と肩は一つの筋肉で繋がっている為、ストレスや不良姿勢によって、首と肩は一緒に硬くなります。
その為、頭痛と肩こりは同時に現れ、その後血行不良を起こす事で血圧は高い状態が続き、高血圧となります。
また、更年期の女性はホルモンバランスが乱れる事で身体的・精神的に不安定になり、頭痛・肩こりを伴い血圧が高くなります。
まずは良い姿勢を習慣化して、肩こり・頭痛とおさらばしましょう!
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