肥満防止やデトックス、便秘解消の効果がある野菜ですが、調理方法によって残る栄養に結構な差が出てしまうんですね。
場合によっては50%以上の栄養が失われてしまう可能性も!?
せっかく野菜を食べるなら、栄養も余す事なく吸収したいですよね。
そこで今回は【茹でる】と【レンジ】で野菜を調理した場合の栄養の差について解説します!
目次
野菜の栄養は茹でるよりレンジでたっぷり摂れる!
野菜には健康に欠かせない栄養がたっぷり詰まっているのですが、調理方法によって残る栄養にかなりの差が出てしまいます。
結論から言ってしまえば、野菜は茹でると栄養が失われてしまう物が多く、レンジであれば栄養を逃さずに調理できます!
よく言う”茹でると栄養が流れ出ちゃう”って奴ですね(^^;)
でも野菜の中にも茹でても栄養が失われにくい物もあるんですよ。
まずは茹でると栄養が損失されてしまう野菜とその理由を説明します。
茹でると失われる栄養はビタミンC
今回、野菜の栄養で着目すべきはビタミンC。
数あるビタミンの中でも1番有名ではないでしょうか?
以前は飲料水の名前にもなっていましたからね(C.○レモン)
- 皮膚や粘膜の健康維持
- 免疫力向上
- 鉄の吸収率アップ
- 抗酸化作用(肌荒れやシミ、動脈硬化、心疾患の防止)
上記の効能がある事から、不足すると風邪や病気になりやすかったり、老化が目立ってしまうなどの悪影響となります。
そんなビタミンCですが、果物の他、野菜にもたっぷりと含まれているんです!
例えば、みやっちも大好物のブロッコリー(大好きすぎて、奥さんがお弁当に毎日入れてくれます(^^))。
そのブロッコリーに含まれるビタミンCは、あのレモンの約2倍!
しかも100gのブロッコリーで1日に必要なビタミンCを摂れちゃうんです。
ですが…。
茹でてしまうと、その量は半分以下に。
その理由は、ビタミンCの特性にあります。
ビタミンは水溶性と脂溶性の2種類に分けられるのですが、その特性は読んで字の如く「水に溶ける」か「脂に溶ける」かの違いです。
ビタミンCは水溶性のビタミンである為、茹でると栄養がお湯に流れ出てしまうんですね。
ブロッコリー、ほうれん草、アスパラ、ピーマン、パプリカ、カリフラワー、れんこん、そらまめ
ただ、上記の野菜でも茹でた後に栄養をしっかりと摂取する方法もあります!
それはスープや味噌汁などの汁物にする事。
栄養がお湯に流れ出たとしても、スープや味噌汁であれば茹で汁ごと体の中に入れることができますからね(^^)
「アクの少ない野菜の場合はゆで汁をみそ汁などに活用したい。いため物の場合は片栗粉を使って流出した分もあんにして食べられるようにするといい」
と話しており、炒める場合も片栗粉を使用すると栄養が逃げにくいようです。
ちなみに、脂溶性ビタミンは、炒める他、ドレッシングなどの油と一緒に摂取する事で栄養の吸収率がアップします。
にんじん、トマト、かぼちゃ、パプリカ、まいたけ、しめじ、エリンギ、モロヘイヤ、パプリカ、パセリ、春菊、小松菜
特にコレステロールの安定化に効果のあるアマニ油や青魚などのn-3系の油と一緒に摂取するのがオススメです。
詳しくはこちらの記事でも書いているので参考にしてみて下さい。
レンジなら野菜の栄養が残りやすい!
水溶性ビタミンを多く含む野菜は茹でる調理の他、熱にさらす時間が長くなるほど、それだけ栄養が流れ出てしまいます。
例えば、ほうれん草。
ほうれん草は1分茹でるとビタミンCの残存率が74%に減ってしまうんです!
しかも3分で48%、5分で40%と茹で時間が長くなるほどに栄養がどんどん外に流れてしまいます。
それに対してレンジは栄養が残りやすい調理方法になります!
水に浸すわけではないので溶け出す心配もないですし、野菜の加熱時間が短く済むので栄養が失われにくいんですね。
中国のある研究グループは、様々な調理方法でブロッコリーを調理した際のビタミンCの残存率について2009年に結果を発表しました。
その研究結果によると、ブロッコリーを茹でるとビタミンCが33%、炒めると24%減ったそうですが、電子レンジでは16%と減少幅は少なく済んだそうです。
結果的に1番栄養が失われなかった調理方法は蒸す事だったそうですが、その次に栄養を維持できたのレンジだったようです。
しかもレンジでの調理は洗い物が出ない、時短などのメリットも多いのが特徴。
今や料理をするのにレンジは必要不可欠な存在になってますね(^^)
- 栄養の残存率が高い(損失は約16%)
- 調理が楽で時短できる
- 洗い物が少なく済む
野菜ばかりでは脳卒中リスクが上がる!?
野菜が体に良いのは間違いありませんが、気になる研究結果もあります。
英オックスフォード大学ナッフィールド保健省のTammy Tong氏らの研究で明らかになったのは”肉を食べない野菜中心の食生活は心臓の健康には良いが、脳の病気のリスクを高める“というもの。
研究では、ベジタリアンは肉を食べる人と比較して心疾患リスクが22%低下した一方、脳卒中リスクは20%アップしたようです。
その理由はコレステロール値の過度の低下。
コレステロールの働きは、細胞膜の材料やホルモンの形成など健康な体を維持する為に非常に重要な役割を持っています。
また、血管に炎症が起きた際には修復に働くのもコレステロールの大事な役目です。
しかし、コレステロールが低くなりすぎると、痛んだ血管を修復できずに破れやすくなってしまう。
結果的に出血性の脳卒中のリスクが上がるというわけです。
また、結論には至っていないようですが、極端な野菜中心の生活で肉などの動物性食品が不足する事も脳卒中のリスクを高める可能性があるそう。
いずれにしてもバランスの良い食生活が健康維持には重要ということですね。
野菜を食べる人が少ない現状
野菜の栄養が茹でる、レンジで変化する事は確かですが、増えようが減ろうが食べないとゼロです。
当たり前ですけど。
実際、国民の野菜の摂取量は不足気味です。
厚生労働省が平成29年に発表した調査結果によると、日本国民の野菜摂取量の平均は「288.2g」
厚生労働省が推進する健康作り運動「健康日本21」では、1日350g以上の野菜摂取を目標にしていますが、到達していないのが現状。
特に30代が1番少なく、年代によってもばらつきはありますが、全年代通して目標の摂取量には到達していないのが現状です。
野菜不足によって栄養バランスが不安定になると
- 血糖値・中性脂肪の上昇→糖尿病や脳卒中、心筋梗塞などのリスクが上がる
- 便秘→大腸癌のリスクが上がる
- 貧血
- 体臭や口臭の原因
- 肌荒れやシミの悪化、骨の衰えなど老化が目立つ
- イライラしやすくなる
など、実に様々な不調の原因となります。
実際、みやっちがリハビリを担当してる比較的若くに(40〜50代)脳卒中を発症された方達は、病前から野菜を食べる習慣がなかったようです。
そして病気をしてからも野菜はあまり食べていない人も多いんですよね( ̄▽ ̄;)
それだけ食生活を変えるって難しい事なんです。
まとめ
野菜は
- 血糖値の上昇を抑える
- 整腸作用
- シミやシワを防ぐ
- 肥満防止
- 様々な病気のリスクを軽減する
など、僕達の健康維持には欠かせない食べ物。
ただ、野菜の栄養の一つである水溶性のビタミンCは、茹でると流れ出てしまう為、レンジを使用すると栄養を損わずに調理できます。
とはいえ、野菜不足はほとんどの人が該当する為、調理方法にこだわらず、まずは食卓に野菜を並べる事を優先すると良いですね。
栄養にこだわるのは野菜を食べる習慣が定着してから!
大好きな肉やご飯を食べ続けていく為にも野菜を食べて健康を維持していきましょう。
野菜不足が招く肥満にはタイプがあります。詳しくはこちらで解説していますのでチェックしてみて下さい。